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始め方・初心者

不動産投資の始め方|会社員が1棟目までに決める順番

公開 更新

執筆
株式会社リアテクス リアテクス編集部
監修
株式会社リアテクス 執行役員 鶴野 博之(宅地建物取引士(東京)第257503号)
不動産投資の始め方|会社員が1棟目までに決める順番

「物件情報は毎日見ているのに、最初の1棟を買う踏ん切りがつかない。」。不動産投資の始め方とは、自己資金の額と買う物件の種別に合わせて、融資・契約・管理の順番を自分の条件で決めていく作業です。最初に決めるのは物件ではなく、手元の現金をいくらまで出せるかという線になります。

運営は宅建業者の株式会社リアテクスで、リアサポは当社の開業・経営を支援するサービスです。個別の物件を買ってよいかの判定や免許申請の代行は行わず、賃貸のまま続ける場合と売買の側に出る場合で資金と免許の要否がどう変わるかを扱います。自分の場合の開業の順番だけ、先に確かめる(無料セミナー)

目次(12章)

先に自分の場合の開業の順番だけ知りたい方へ。

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不動産投資の始め方の要点を、定義・道筋が分かれる三つの条件・よくある質問の順に短くまとめた動画です。

不動産投資の始め方は、物件探しよりも手元の現金の線引きが先になる

最初に決めるのは買う物件ではなく、手元の現金のうちどこまでを不動産に回すかという一本の線です。この線の位置は、生活に残す現金の額、勤務先の副業規定、そしてすでに背負っている借入という三つの条件で動き、線が決まると見るべき物件の価格帯も自動的に絞られます。

生活に残す現金と、不動産に回す現金を分ける

不動産は引渡しの翌月から家賃が入るとは限らず、逆に給湯器の交換や入居募集の広告費が先に出ていくこともあるため、手元の現金をすべて頭金に充てると、最初の想定外で資金繰りが止まります。まず、収入が途切れても暮らせる分の生活費を横に置きます。次に、教育費や車の買い替えのように支出の時期がほぼ決まっているお金を除きます。そのうえで残った額が、不動産に回せる現金です。

この線を先に引いておくと、内見の帰り道で「あと少し頭金を入れれば手が届く」という気持ちに流されにくくなります。買える価格帯が決まるので、見る物件の数も減ります。探す時間が短くなることは、会社員として本業を続けながら進めるうえで見落とされがちな利点です。

手元の現金を分ける3つの層

  • 1. 生活費

    収入が途切れても暮らせる分を横に置く

  • 2. 決まっている支出

    教育費や車の買い替えなど時期が決まっているお金

  • 3. 不動産に回せる現金

    生活費と決まった支出を除いて残った額

勤務先の副業規定と、家族の合意を先に確認する

就業規則で副業や兼業を届出制にしている勤務先は少なくなく、家賃収入が一定の規模に育つ前に社内の手続きを済ませておくと、後から説明に追われずに済みます。国家公務員は国家公務員法第103条と人事院規則14―8により、一定の規模を超える不動産の賃貸について所轄庁の長の承認が必要とされ、地方公務員も地方公務員法第38条で同様の枠組みが置かれています。規模の線引きや必要な手続は勤務先ごとに異なるため、就業規則の条文そのものと人事の担当部署で確かめてください。

家族の合意は、規定の確認と同じくらい効きます。借入を使う以上、団体信用生命保険を付けるかどうか、修繕で一時的に現金が出ていく局面をどう乗り切るかは、家計全体の話になるからです。合意がないまま買うと、空室が1室出ただけで売却の話が持ち上がり、本来必要のない安値の出口を選ぶことになりかねません。

すでにある借入とクレジットの使い方が、融資の判断に影響する

金融機関は、年収に対する年間返済額の比率を見て貸せる額を決めるのが一般的で、自動車ローン、奨学金、カードの分割払いやリボ払いは、その返済額に含まれて計算されます。携帯端末の分割払いも割賦販売の契約であり、延滞の記録は信用情報機関に残ります。指定信用情報機関に開示請求をすれば、自分の登録内容は本人が確認できます。

先に返し切れる小口の借入があるなら、物件を探し始める前に整理しておく方が、事前審査の結果は読みやすくなります。ただし、手元の現金を減らしてまで繰上返済するかどうかは別の判断です。現金が薄い状態は、金融機関から見ても買った後の運営から見ても弱点になります。

勤務先別の副業規定の確認先

勤務先根拠となる法令・規定必要な手続・確認先
国家公務員国家公務員法第103条と人事院規則14―8所轄庁の長の承認が必要
地方公務員地方公務員法第38条国家公務員と同様の枠組み
民間企業勤務先の就業規則就業規則の条文と人事の担当部署で確認

不動産投資の仕組みと、魅力とリスクが同じ根から出ている理由

不動産投資の収益は家賃収入と売却損益の二つに分かれ、借入を使うほど自己資金に対する増減の幅が大きくなります。魅力として語られる部分とリスクとして語られる部分は、この「借入を使って他人資本で資産を持つ」という同じ仕組みから出てくるため、片方だけを見て判断すると読み違えます。

家賃収入と売却損益という、二つの稼ぎ方

毎月の家賃から、ローンの返済、管理費、修繕費、固定資産税、保険料などの運営費を引いた残りが、手元に残る現金です。これが一つ目の稼ぎ方になります。金額は小さくても、入居が続く限り毎月積み上がるのが特徴です。

もう一つは、売ったときの価格と、買ったときの価格に諸費用を足した額との差です。値上がりを当て込む買い方は、いつ売れるか、いくらで売れるかを自分では決められないため、家賃で回らない物件を「そのうち上がるから」と買う判断は薄い根拠に乗ることになります。売却の判断は、残債と手元の現金、そして次に何を買うかという計画とセットで考えるものです。

借入を使う魅力と、同じ理由で生じるリスク

自己資金の何倍かの資産を持てること、他人の家賃で借入を返していけること、建物の減価償却を費用として計上できることは、不動産投資の魅力としてよく挙げられます。いずれも借入と実物資産という仕組みから生まれる性質です。

同じ仕組みから、次のリスクも生まれます。

  • 空室と家賃の下落:家賃が入らない月も返済は止まりません
  • 修繕と設備の故障:給湯器やエアコンは、入居中でも待ってくれません
  • 金利の上昇:変動金利で借りていれば、返済額は借入時の前提から動きます
  • 災害と事故:火災・地震・水災に加え、入居者に起きた事故の影響も受けます
  • 流動性の低さ:売りたいときに、買いたい人がその価格でいるとは限りません
  • 滞納と明渡し:法的な手続には時間と費用がかかります

リスクを消すことはできませんが、現金を厚めに残す、保険の免責と補償範囲を契約前に読む、修繕の積立を家賃から先に抜いておく、といった形で受け止め方は変えられます。

借入から生じる主なリスク

  • 自己資金以上の資産

    魅力:借入で何倍かの資産を持てる

  • 返済と空室

    リスク:家賃が入らない月も返済は止まらない

  • 他人の家賃で返済

    魅力:入居があれば借入を返していける

  • 金利の上昇

    リスク:変動金利なら返済額が前提から動く

表面利回りと実質利回りで、見える景色が変わる

表面利回りは年間の家賃収入を購入価格で割った値で、広告に載っているのはたいていこちらです。実質利回りは、家賃収入から管理費・修繕費・税金などの運営費を引き、購入価格に仲介手数料や登記費用などの購入時の諸費用を足した額で割ります。同じ物件でも、後者の方が必ず低く出ます。

数字の作り方を自分の手で一度なぞっておくと、販売資料の前提が見えるようになります。満室想定なのか現況なのか、管理費や修繕積立金が引かれているのか、固定資産税が入っているのか。前提が違えば、並べて比べる意味はありません。事業として収支を組み立てる考え方は不動産投資を、事業として組み立てるのページにまとめた記事群でも扱っています。

家賃収入と売却損益の違い

観点家賃収入売却損益
収益の入り方入居が続く限り毎月積み上がる売却時に一度だけ発生する
金額の決まり方家賃から運営費や返済を引いた残り売却価格と購入価格・諸費用の差
自分で決められるかある程度コントロールできるいついくらで売れるか決められない

「不動産投資の仕組みと、魅力とリスクが同じ根から出ている理由」の先の進め方は、無料セミナーで整理できます。

自己資金の額で分かれる、不動産投資の始め方の選択肢

不動産に回せる現金がいくらあるかで、現物を一件買う道と、間接不動産投資から入る道に分かれます。分岐を決めるのは購入価格そのものではなく、購入時の諸費用と、買った直後の修繕や空室に耐えるための手元資金を残せるかどうかです。

1. 少額から始める場合に選べる、間接不動産投資という道

手元に残せる現金が薄いうちは、現物を借入で買うより、不動産を対象とする金融商品や小口化商品で仕組みに慣れるという選択肢があります。上場している不動産投資信託は金融商品取引法の枠組みで、不動産クラウドファンディングと呼ばれる小口の出資は不動産特定共同事業法の許可や登録を受けた事業者が募集するもので、根拠となる法律が異なります。

少額不動産投資のメリットとして挙がるのは、次のような点です。

  • 一件あたりの投資額が小さく、複数に分けられる
  • 物件の管理や入居者対応を自分で抱えない
  • 上場している商品は、市場で売買できる
  • 現物より短い期間で仕組みの一巡を見られる
  • 借入を使わないため、返済が止まらないという性質の負担がない
  • 権利関係や登記の手続を自分で進める必要がない

一方で、デメリットもはっきりしています。借入によって自己資金の何倍かの資産を動かすことができないため、同じ利回りでも手元に増える額は小さくなります。運営の判断に関与できず、分配は事業者の運用結果に左右されます。どの商品を選ぶかは、金融商品取引業者や事業者が交付する説明書類を読み、ご自身の判断で決めるべきものです。当社は特定の商品や物件をお勧めする立場にはありません。

間接不動産投資の長所と短所

観点現物不動産投資間接不動産投資
投資額の規模まとまった現金が必要一件あたりが小さく複数に分けられる
借入の利用自己資金の何倍かの資産を動かせる使わないため返済が止まる負担がない
管理や入居者対応自分で抱える自分で抱えない
運営への関与自分で判断できる関与できず事業者の運用結果に左右される

2. 諸費用と当面の修繕を現金で払える段階

購入価格の外に、仲介手数料、登記費用、税金、保険料、融資に伴う費用がかかります。これらを借入に含めず現金で払えるかどうかが、現物の一件目に進めるかどうかの実務的な分かれ目です。加えて、買った直後に設備が壊れても対応できる分を残せるかを見ます。

この段階に届いたなら、価格帯の低い中古の区分マンションや、地方の戸建てが候補に入ります。金額が小さいほど、判断を一度誤ったときの傷も浅く済みます。ただし価格が低い物件ほど、再建築の可否、接道、越境、給排水の引き込みといった調査の要点が増えるため、確認の手間は増えます。

3. 一棟に踏み込む場合に増える確認

一棟のアパートやマンションは、部屋数があるぶん一室の空室で収入がゼロにならない一方、屋根・外壁・受水槽・消防設備など、建物全体の維持費を自分で背負います。大規模修繕の時期と概算を、購入前に建物の状態から見積もっておく必要があります。

自己資金が厚くても、修繕の見積りを持たずに満室想定の利回りだけで判断すると、数年後の出費で手残りが消えます。踏み込む段階を一つ遅らせて現金を貯め、そのあいだに物件の見方を鍛えるという選択も、遠回りには見えて結果的に早いことがあります。

現物投資と間接投資の違い

投資の形根拠となる法律借入の利用運営判断への関与
上場不動産投資信託金融商品取引法使わない関与できず事業者に左右される
不動産クラウドファンディング不動産特定共同事業法使わない関与できず事業者に左右される

物件種別で分かれる、1件目の不動産選び

成功と失敗を分けるのは1件目の不動産選びだと言われますが、実際に分かれ目になるのは価格の安さではなく、空室が出たときに家計が耐えられるかどうかです。種別ごとに、空室の効き方と、自分で背負う範囲が違います。

1. 区分マンション:管理は軽く、空室の影響は重い

一室だけを持つ形なので、共用部の管理は管理組合が担い、日常の手間は軽く済みます。その代わり、退去が出れば収入はゼロになり、返済と管理費・修繕積立金は出ていきます。管理費と修繕積立金の額、修繕積立金の総額と長期修繕計画、滞納の状況は、購入前に管理組合の資料で確認できます。

賃貸に出したときの家賃は、同じ建物の他の部屋の募集条件が最も近い参考になります。築年数が進んだ物件では、修繕積立金の引き上げが将来の手残りを削ることがあるため、現在の金額だけで計算しないことです。

2. 中古戸建て:手を入れる前提で価格を組み立てる

土地と建物を丸ごと持つため、管理組合の制約がなく、リフォームの内容も自分で決められます。募集の相手は主にファミリー層で、いったん決まれば入居期間が長くなりやすい一方、退去時の原状回復や修繕の負担は区分より重くなります。

購入前に確認したいのは、接道の状況と再建築の可否、シロアリや雨漏りの痕跡、給排水管の経路、そして境界の確定です。これらは価格に直結し、売るときの買い手の範囲も左右します。リフォーム費用を含めた総額で利回りを計算しないと、購入価格だけを見た判断は必ずずれます。

3. 一棟アパート:事業としての性格が強くなる

複数の部屋から家賃が入るため、一室の空室で収入が途絶えることはありません。そのかわり、建物全体の修繕、入居者の入替えに伴う費用、共用部の光熱費や清掃が継続的に発生し、運営は事業に近づきます。木造か鉄骨か、建築時期はいつかによって、融資の期間も修繕の周期も変わります。

1件目から一棟に入る場合は、自主管理で回すのか管理会社に任せるのかを、買う前に決めておくことをおすすめします。物件を決めてから管理の体制を考え始めると、引渡し直後の募集が遅れ、空室の期間がそのまま手残りを削ります。

3つの物件種別の特徴

物件種別空室時の収入への影響管理と修繕の負担
区分マンション退去が出れば収入はゼロになる共用部は管理組合が担い日常の手間は軽い
中古戸建て入居期間が長くなりやすい管理組合の制約はないが修繕負担は重い
一棟アパート一室の空室で収入が途絶えることはない建物全体の修繕や共用部の費用が継続する

融資の通り方で分かれる、買える物件の範囲

同じ物件でも、どの金融機関がどこを見て貸すかで、借りられる額と期間が変わります。分かれ目は、給与などの属性を主に見る融資か、物件の収益力を主に見る融資か、それとも借入を使わないかという三つです。

1. 給与所得を主に見る融資

勤務先、勤続年数、年収、既存の借入から返済能力を判断する形で、会社員が最初に接することが多い入口です。審査は比較的読みやすい一方、借入の総額が年収との関係で頭打ちになりやすく、一定の段階で次の物件に進めなくなります。

頭打ちの手前で気づくには、いま借りている額と年間の返済額を一覧にして、次に借りるときの返済比率を自分で計算しておくことです。金融機関ごとに扱いは異なるので、試算はあくまで目安になります。

2. 物件の収益力を主に見る融資

賃料収入から運営費と返済を引いた残りで返せるかを見る形で、一棟の物件や事業としての規模を広げる段階で使われます。担保としての評価、建物の構造と築年数、想定される空室率などが検討され、自己資金の投入割合も問われます。

この形で借りるには、収支計画と、購入後の運営をどう回すかの説明が要ります。過去の確定申告や既存物件の入居状況を整理しておくと、面談での話が進みやすくなります。

3. 現金で買う道と、公的な資金の窓口

借入を使わなければ、返済が止まらないという性質の負担はなくなり、空室の月も現金が減るだけで済みます。規模の拡大は遅くなりますが、金利の変動から距離を置けます。

創業や事業の資金として、日本政策金融公庫のような公的な金融機関の融資制度を検討する方もいます。ただし、資金使途や対象となる事業の範囲は制度ごとに定められており、賃貸用不動産の取得がそのまま対象になるとは限りません。条件は窓口で直接確かめてください。当社は融資の可否を判断する立場にはなく、審査を行うのは金融機関です。

属性重視と収益重視の融資

観点給与所得を主に見る融資物件の収益力を主に見る融資
主な審査対象勤務先・年収・既存の借入賃料収入・建物の構造・空室率
使われる段階会社員が最初に接することが多い一棟や事業規模を広げる段階
規模拡大の壁年収との関係で頭打ちになりやすい収支計画と運営の説明が求められる

賃貸だけか売買もするかで分かれる、宅建業免許の線

自分で持つ物件を貸すだけなら宅建業免許は要らず、物件の売買や仲介を業として反復継続して行うなら免許が必要になります。この線の上にいるのか下にいるのかで、必要な手続も費用も別物になります。

自宅の書斎で、今後の事業展開について考えながら腕を組んでいる会社員大家の様子

1. 自ら貸主として貸す行為は、宅建業に当たらない

宅地建物取引業は、宅地建物の売買・交換を自ら行うこと、および売買・交換・貸借の代理や媒介を業として行うことを指し、自分の所有する物件を自ら貸す行為は含まれません(宅地建物取引業法第2条第2号)。会社員大家として賃貸を続けるだけであれば、免許を取らずに運営できます。

戸数が増えても、自ら貸主である限りこの整理は変わりません。ただし、他人から委託を受けて管理を行う場合や、サブリースの形で転貸する場合は、賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律の規制が別にかかります。自分の物件の管理と、他人の物件の管理では扱いが違うという点だけは押さえておいてください。

2. 業として反復継続して売買・仲介をするなら免許が要る

買った物件を継続的に転売する、知人の物件の売買を仲介して報酬を受け取る、といった行為を業として反復継続して行うなら、宅建業の免許が必要です。免許を受けないで宅建業を営むことは禁じられています(宅地建物取引業法第12条第1項)。何回から反復継続に当たるかを回数だけで決める条文はなく、取引の目的、頻度、対象、態様などから判断されます。

免許は、事務所が一つの都道府県だけにあるなら都道府県知事、二つ以上の都道府県にあるなら国土交通大臣が出し、有効期間は5年です(宅地建物取引業法第3条第2項)。国土交通省の集計によると、令和6年度末の宅地建物取引業者は132,291業者で、11年連続で増えています。開業の手順そのものは宅建業(不動産業)の開業のページに集めています。

3. 名義貸しは選択肢にならない

免許を持つ事業者が自分の名義を他人に貸して宅建業を営ませることは禁じられており、無免許営業(第12条第1項違反)と名義貸し(第13条第1項違反)は、3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金、またはその併科の対象です(宅地建物取引業法第79条)。専任の宅地建物取引士として、実際には事務所に常勤しない人の名前だけを置く形も、同じ線の外側にあります(宅地建物取引業法第31条の3第1項)。

自分で免許を取る道に進むなら、宅建士の資格をどうするかが次の分岐になります。宅建試験は毎年10月の第3日曜日に実施されており、令和7年度は受験者245,462人に対して合格者45,821人で、合格率は18.7%でした(出典:不動産適正取引推進機構「令和7年度宅地建物取引士資格試験実施結果の概要」)。受験と登録の流れは宅建の勉強・試験・合格後の手続きのページで扱っています。

宅建業免許の要否の分かれ目

  • 免許が必要な行為

    業として反復継続して売買・仲介をする場合

  • 無免許営業の禁止

    免許を受けないで宅建業を営むことは禁じられています

  • 反復継続の判断基準

    回数ではなく取引の目的、頻度、対象、態様などで判断

「賃貸だけか売買もするかで分かれる、宅建業免許の線」の先の進め方は、無料セミナーで整理できます。

不動産投資の始め方の手順:買う条件を決めるまで

物件を探す前に、出せる現金、買う条件、相場の三つを紙の上で確定させます。ここが曖昧なまま探し始めると、判断の基準が物件ごとに動き、比較そのものが成り立たなくなります。

1. 出せる現金と、残す現金を数字で確定させる

生活に残す額、使途の決まった支出、不動産に回せる額を、通帳の残高から実際に書き出します。頭金にいくら、購入時の諸費用にいくら、買った後の予備にいくらと、三つに割り振ります。予備を最後に回すと、必ず足りなくなります。

この時点で、購入価格の上限が見えます。上限は「借りられる額」ではなく「諸費用と予備を払っても手元が残る額」から決めます。金融機関が貸せると言った額が、自分にとって安全な額とは限りません。

2. 買う条件を一枚にまとめる

エリア、駅からの距離、物件の種別、構造、築年数、想定家賃、許容できる修繕費、そして「これに当たったら買わない」という除外条件を、一枚に書きます。除外条件を先に書くのがこつです。旧耐震か、再建築不可か、借地か、管理組合の積立が枯れていないか。判断を迷う場面で、この紙が基準になります。

条件を絞ると、見る物件は一気に減ります。減って不安になりますが、会社員として限られた時間で進める以上、絞らないと見切れません。

3. 相場を一次情報で確かめる

売買の実勢と賃料の相場を、販売資料の外側で確かめます。国土交通省の不動産情報ライブラリでは、実際の不動産取引価格の情報や地価公示・都道府県地価調査の価格、ハザード情報などを地図の上で見ることができます。賃料は、同じエリア・同じ間取りの募集条件を複数見比べます。

相場を自分で見ておくと、価格の妥当性だけでなく、なぜこの価格で売りに出ているのかという問いを持てるようになります。安いのには理由があり、その理由が自分で引き受けられるものかどうかが判断の中身です。

買う条件を決めるまでの手順

  1. 1

    1. 現金の割り振り

    生活費と決まった支出を除き、不動産に回せる額を出す

  2. 2

    2. 不動産資金の分割

    頭金・諸費用・予備の三つに分ける。予備は後回しにしない

  3. 3

    3. 購入上限の決定

    借りられる額ではなく、諸費用と予備を払って残る額で決める

物件の内見から決済までの手順と、初期費用の中身

候補が絞れたら、現地と書類で確かめ、買付申込と融資の事前審査を並行させ、売買契約を経て決済に進みます。物件購入に必要な初期費用は、この過程のどの時点でいくら出ていくかを把握していないと、決済の直前に現金が足りなくなります。

休日の住宅街を歩きながら、購入候補の物件周辺の環境を確かめている会社員大家の後ろ姿

1. 現地と書類の両方で確かめる

現地では、周辺の生活環境、日照、騒音、駐車場の有無、建物の外壁やベランダの状態、共用部の清掃具合を見ます。書類では、登記事項証明書で権利関係と担保の設定を、公図と測量図で境界を、検査済証や建築確認の記録で法令上の適合を確認します。賃貸中の物件なら、賃貸借契約書と家賃の入金状況、敷金の承継も確かめます。

売買の相手方が宅建業者の場合、契約の前に宅地建物取引士から重要事項説明を受けます。説明の場で初めて聞くのではなく、書面を事前にもらって読み、疑問を先に潰しておくと、判断の時間を確保できます。

2. 買付申込と融資の事前審査を並行させる

買いたい意思を示す買付申込書を出し、同時に金融機関へ事前審査を申し込みます。申込の段階で必要になるのは、本人確認書類、収入を示す書類、既存の借入の内容、そして物件の資料です。事前に一式をそろえておくと、動き出しが速くなります。

事前審査が通っても本審査で結果が変わることはあります。売買契約に融資の特約を付けるかどうか、特約の期限をいつにするかは、契約前に売主側と詰めておく事項です。

3. 売買契約から決済・引渡しまで

売買契約では手付金を支払い、契約書と重要事項説明書の内容に沿って進みます。その後、本審査、金銭消費貸借契約と続き、決済日に残代金の支払い、所有権移転登記の申請、鍵の引渡しが同じ日に行われるのが通例です。登記は司法書士に依頼するのが一般的で、当日の書類のやり取りも司法書士が仕切ります。

引渡しの直後にやることも決めておきます。火災保険の開始日、管理会社への引継ぎ、賃貸中なら入居者への通知と家賃の振込先変更、空室なら募集の開始です。ここが遅れると、家賃の入らない月が伸びます。

4. 初期費用として出ていくものを時点ごとに並べる

物件価格のほかにかかる主なものは、仲介手数料、売買契約書の印紙税、所有権移転登記の登録免許税と司法書士報酬、融資の事務手数料と保証料、抵当権設定の登録免許税、火災保険料と地震保険料、固定資産税・都市計画税の精算金、そして引渡し後に届く不動産取得税の納税通知です。

宅建業者に支払う媒介の報酬は、宅地建物取引業法第46条に基づく国土交通大臣の告示で上限が定められており、代金の額に応じた区分ごとに割合が決まっていて、400万円を超える部分は3%(別途消費税)が上限です。低額の物件については別の定めがあるため、実際の金額は媒介契約の締結時に書面で確認してください。税率や軽減措置は都道府県税事務所や法務局で確かめられます。

5. 契約前に決めておく、撤退の条件

融資が想定の金額で下りなかったとき、建物の調査で想定外の不具合が見つかったとき、賃貸中の入居者の滞納が判明したとき。どの場合に降りるかを、契約書に落とす前に自分の中で決めておきます。決めていないと、ここまで使った時間が惜しくなり、条件の悪化を飲み込みます。

降りる判断ができることは、買う判断と同じだけの価値があります。一件目で無理をしないことが、二件目以降の選択肢を残します。

6. 引渡し当日に動くものを一覧にする

決済の当日は、金融機関の応接室で、融資の実行、残代金と精算金の支払い、登記書類への署名、鍵と書類の引渡しが短時間で進みます。必要な現金や振込の準備、印鑑と身分証、住民票などの書類は、前日までに司法書士の指示どおりにそろえます。

当日に確認するのは金額だけではありません。管理規約、鍵の本数、設備の保証書、賃貸借契約の原本、入居者の連絡先といった引き継ぐべきものが全部そろっているかを、その場で照合します。後から集めようとすると、売主と連絡が取れなくなることがあります。

内見から決済までの流れ

  1. 売買契約

    手付金の支払い

    契約書と重要事項説明書の内容に沿って手付金を支払う。

  2. 契約後

    本審査と金消契約

    融資の本審査を経て、金融機関と金銭消費貸借契約を結ぶ。

  3. 決済日

    残代金支払と所有権移転

    残代金を支払い、司法書士の仕切りで登記申請と鍵の引渡しを行う。

  4. 引渡し直後

    保険開始と管理の引継ぎ

    火災保険の開始や入居者への通知など、運営の準備を済ませる。

買ったあとの運営と、2棟目に進むまでの手順

買った日から、判断の中身は「選ぶこと」から「回すこと」に変わります。手残りを決めるのは購入価格だけでなく、入居率、修繕の出方、そして記帳と申告の精度です。

賃貸アパートの共用廊下で、修繕が必要な箇所がないか設備を点検している大家の様子

1. 管理の形を決める

自主管理は費用を抑えられますが、入居者からの連絡、退去の立会い、原状回復の手配、家賃の督促を自分で担います。本業のある会社員にとっては、平日の日中に動けるかどうかが現実的な分岐です。管理委託なら、募集から入居者対応までを任せられます。

管理会社を選ぶときは、管理手数料の率よりも、募集の力と対応の速さを見ます。その地域でどれだけ客付けの実績があるか、退去後どれくらいで次の入居が決まっているかを、具体的な物件の例で聞いてみることです。契約書では、業務の範囲、報告の頻度、解約の条件を確認します。

2. 入居率を維持するための工夫を、費用の順に並べる

入居率を保つ手段には、費用のかからないものから順に段階があります。募集条件の見直し、写真と間取り図の作り直し、家具や照明の追加、設備の交換、間取りの変更という順です。まず費用のかからないところから試し、効果を見て次に進みます。

退去の連絡が来た時点で、次の募集の条件を決めて動き出すと、空室の期間は短くなります。原状回復の内容は、国土交通省が示している原状回復をめぐるトラブルとガイドラインの考え方に沿って、貸主負担と借主負担の線を整理しておくと、退去時のやり取りが揉めにくくなります。

3. 修繕の積立を家賃から先に抜く

給湯器、エアコン、屋根と外壁、給排水管は、いずれ必ず費用が出ます。家賃が入るたびに全額を生活口座に混ぜてしまうと、いざ壊れたときに借入で対応することになります。物件用の口座を分け、毎月一定額を修繕用に移しておくと、出費の波を吸収できます。

積立の額は、建物の構造と築年数、設備の更新履歴から決めます。中古で買うなら、前の所有者がいつ何を替えたかの記録を引き継げるかどうかで、見通しの精度が変わります。

4. 記帳と確定申告の体制をつくる

不動産所得は、収入から必要経費を引いて計算し、確定申告で申告します。家賃、共益費、更新料などの収入と、管理費、修繕費、損害保険料、固定資産税、借入金の利息、減価償却費などの経費を、発生の都度記録します。領収書と契約書は年度ごとにまとめておきます。

青色申告の承認を受けるかどうか、事業的規模に当たるかどうかで扱いが変わる項目があるため、初年度のうちに税務署か税理士に確認しておくと、後からの修正が減ります。減価償却の計算や、修繕費と資本的支出の区分は、判断を誤ると税額が変わります。

5. 次の一件に進むかどうかを、数字で判断する

二件目に進む条件は、家賃が満室で入っていることではありません。一件目が空室になっても家計が耐えられること、修繕の積立が計画どおりに貯まっていること、そして確定申告の数字で実際の手残りが確認できていることです。この三つがそろって初めて、次の借入を検討する土台ができます。

規模が広がると、法人化や、売買を業として行う体制づくりが視野に入ります。判断の時期はそれぞれの状況によりますが、賃貸だけを続けるのか、売買の側に出るのかで、必要な免許も税の扱いも変わります。

6. 出口の想定を、買った日から持っておく

売るとき、次の買い手は誰かを想定しておきます。実需の家族か、投資家か、業者か。想定する買い手によって、維持すべき状態も、残しておくべき書類も変わります。賃貸中のまま売るのか、空室にしてから売るのかも、想定する買い手で決まります。

出口を持っていると、途中の判断がぶれません。設備を替えるか我慢するか、家賃を下げるか空けておくかという日々の選択が、最後の一手につながります。

買ったあとの運営の手順

  1. 1

    1. 募集条件や資料の見直し

    条件の見直しや写真・間取り図の作り直しなど費用をかけない工夫

  2. 2

    2. 家具や照明の追加

    費用のかからない工夫の次に試す、少額の追加投資

  3. 3

    3. 設備交換や間取り変更

    効果を見ながら進める、費用のかかる大がかりな工夫

「買ったあとの運営と、2棟目に進むまでの手順」の先の進め方は、無料セミナーで整理できます。

不動産投資の始め方をリアサポで相談する場合の進み方

無料セミナーでは、自己資金の配分と将来の免許の要否を先に整理し、そのうえで開業の順番と費用の全体像を確かめます。物件を買う段階と、宅建業として売買の側に出る段階では、必要な準備が別になるためです。

取引態様:本メディアでは物件の売買・仲介を行いません。記事でご案内する無料セミナー「リアサポ」は、運営会社である当社のサービスです

相談の前に一緒に確かめる三つのこと

賃貸だけで続けるのか、売買も業として行う予定があるのかを最初に確かめます。ここが決まらないと、免許の取得を今の年に入れるのか数年後に回すのかが決められず、資金の配分も宙に浮くためです。

次に、不動産に回せる現金を、物件の購入と開業の費用にどう割るかを見ます。免許を取って営業を始めるには、営業保証金を供託するか、保証協会に加入して弁済業務保証金分担金を納めるかのいずれかが必要で、営業保証金は主たる事務所につき1,000万円・その他の事務所ごとに500万円、保証協会に加入する場合の弁済業務保証金分担金は主たる事務所につき60万円・その他の事務所ごとに30万円と定められています(宅地建物取引業法施行令第2条の4・第7条)。同じ現金を頭金に使うのか、開業の側に置くのかは、両方を並べないと決められません。

三つめは、宅建士の資格を自分で取るのか、専任の宅地建物取引士を置ける見込みがあるかです。事務所ごとに、業務に従事する者の数に対する専任の宅地建物取引士の割合を5分の1以上にする必要があり(宅地建物取引業法第31条の3第1項、同法施行規則第15条の5の3)、人の手当てと事務所の要件は、開業の時期を実際に動かします。

無料セミナーで扱う範囲

参加は無料のオンラインセミナーで、約3時間かけて開業の順番と費用の全体像を整理します。当社のサービス説明会を兼ねた場で、有料の支援についてもその場でご説明します。リアサポは2022年秋に始めた、宅建業の開業と経営を支援する当社のサービスです。

お問い合わせは運営者情報に記載のメールアドレスで受け付けています。セミナーのお申し込みは申込フォームからいつでも受け付けています。なお、当社がどのような立場でこのメディアを運営しているかは運営者情報に記載しています。免許番号もそちらでご確認いただけます。記事を確認している担当者については監修者の一覧から、会社そのものについては運営者情報からご覧ください。

リアサポが向かない場合

  • 賃貸の管理だけを続けるつもりで、売買を業として行う予定がない方には、セミナーの中身の大半が使われないまま終わります。免許を取らずに自ら貸主として運営する限り、開業の順番の話は必要ありません
  • いま検討中の個別の物件について、買ってよいかどうかの判定を求めている方には向きません。セミナーは開業の順番と費用を整理する場で、特定の物件の収支を当社が判定することはしていません
  • 免許の申請書類の作成そのものを任せたい方は、行政書士に依頼する方が早く確実です。書類の作成と提出の代理は行政書士の業務であり、当社が代わって行うことはできません

なお、この記事の税務・法務に関する記載は一般的な情報提供であり、個別の事案についての判断ではありません。免許の申請については都道府県の窓口または行政書士、税務や融資については税務署・金融機関または税理士、契約や権利関係については弁護士など、それぞれの専門家にご確認ください。当社は宅建業者であり、税務や法律の代理、免許申請の代行はできません。

相談の前に確かめる3つのこと

  • 1. 売買を行う予定

    賃貸だけか、売買も業として行う予定があるか

  • 2. 現金の割り振り

    不動産に回せる現金を物件購入と開業費用にどう割るか

  • 3. 宅建士の確保

    自分で資格を取るか、専任の宅建士を置ける見込みがあるか

「不動産投資の始め方をリアサポで相談する場合の進み方」の先の進め方は、無料セミナーで整理できます。

不動産投資の始め方で押さえておく要点

  • 買う物件より先に、生活に残す現金・勤務先の規定・既存の借入を確かめ、不動産に回せる額の線を引く
  • 自己資金の厚み、物件の種別、融資の見られ方の三つで道筋が分かれ、同じ物件でも進み方が変わる
  • 自ら貸主として貸すだけなら宅建業免許は不要で、業として反復継続して売買や仲介を行うなら免許が要る

当社は宅建業者で、開業と経営を支援する無料セミナー「リアサポ」を運営しており、賃貸の段階から売買の側に出る段階までの順番と費用を、ご自身の条件に当てはめて整理する場としてご利用いただけます。

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宅地建物取引業 東京都知事(1)第107888号 取引態様:本メディアでは物件の売買・仲介を行いません。記事でご案内する無料セミナー「リアサポ」は、運営会社である当社のサービスです

不動産投資の始め方についてよくある質問

Q1. 不動産投資を始めるには、どれくらいの年収が必要ですか?

全国一律の基準を定めた法令や公的な基準はなく、金融機関ごとに審査の考え方が異なります。実務では、年収そのものよりも、年収に対する年間返済額の比率、勤続年数、既存の借入、そして自己資金をどれだけ入れられるかが見られます。年収が高くても他の借入が多ければ借りられる額は縮み、年収が中位でも現金を厚く入れれば話が進むことがあります。まずは自分の返済比率を計算し、複数の金融機関の窓口で条件を確かめるのが確実です。

Q2. 不動産投資はやめとけと言われるのは、どんな理由からですか?

借入を使って流動性の低い資産を長期で持つという性質から、空室、家賃の下落、金利の上昇、修繕の発生、売りたいときに売れないことといった負担が同時に起こりうるためです。加えて、購入時の諸費用が価格の外にかかるため、買った直後は投じた現金より資産の売却可能額が低くなるのが通常です。仕組みそのものが悪いのではなく、現金を残さずに買う、満室想定の利回りだけで判断する、修繕の積立をしないといった進め方が、失敗として語られる形につながります。

Q3. 不動産投資で元を取るには、何年くらいかかりますか?

投じた自己資金を家賃の手残りで回収する年数は、自己資金の総額(頭金と購入時の諸費用の合計)を、年間の手残り(家賃収入から運営費とローン返済と税金を引いた額)で割って求めます。この計算に使う手残りは、満室の想定ではなく、空室の期間と修繕の積立を引いた後の数字にします。売却まで含めた損益は、売却価格から残債と売却時の費用を引いた額を加えて初めて確定するため、保有中の回収年数だけで良し悪しは決まりません。年数を約束できる計算はありません。

Q4. 不動産投資とNISAは、どちらを先に始めるべきですか?

性質が違うため、どちらが優れているという比較にはなりません。少額から始められ、いつでも売却でき、借入を使わないのが証券の側で、借入を使って規模を持てるかわりに流動性が低く、運営の手間と修繕の負担があるのが不動産の側です。生活防衛の現金がまだ薄い段階で、借入を伴う不動産から入るのは負担が重くなります。資金の性質と使う時期で分けて考え、どちらの制度も自分の家計の条件に照らして判断してください。

Q5. 会社員のまま不動産投資を始めても問題ありませんか?

就業規則で副業や兼業の扱いが定められていることが多いため、規定を読み、必要であれば届出をしてから進めるのが安全です。公務員については、国家公務員法第103条と人事院規則14―8、地方公務員法第38条により、一定の場合に承認が必要とされています。会社員のまま続けるか、いずれ独立するかで、融資の受けやすさも変わります。勤務先の信用が使えるうちに一件目を進めるという判断もあれば、規定の確認を優先して時期を遅らせる判断もあります。

Q6. 大家として物件を増やすなら、宅建業の免許は取った方がよいですか?

自ら貸主として貸すだけなら免許は必要なく、戸数が増えてもその点は変わりません。免許が要るのは、売買や交換を業として自ら行う場合と、売買・交換・貸借の媒介や代理を業として行う場合です。買い取って転売する形に移るなら、免許を取ってから始めることになります。免許は事務所が一つの都道府県だけなら都道府県知事、二つ以上にまたがるなら国土交通大臣が出し、有効期間は5年です(国土交通省の宅地建物取引業免許の案内、宅地建物取引業法第3条第2項)。取得の時期は、売買に出る予定と手元の資金の両方から決めてください。

当社の見方

不動産投資を始めようと情報を集めていると「都内23区」「駅近」「新築・築浅」など、買うべき物件の条件が複数あげられています。

しかし、すべての条件を満たす理想の物件はありません。

存在しないわけではありませんが、みんなが欲しがる物件の価格は当然高いのです。

そこで「築年数が経っている」「管理状態が悪い」「駅から離れている」など人が避けたがる物件を狙えば、相場よりも安く仕入れられます。

ですから、まずは不動産投資のリスクを学んだ上で「投資家として、リスクを自ら取る」という考えがとても大事です。

リスクを過度に恐れて始めると、割高で販売しているような業者に丸投げしてしまう結果となり、利益を上げていくのは難しくなります。

この記事について

執筆・編集
リアテクス編集部株式会社リアテクス当社(宅地建物取引業 東京都知事(1)第107888号)は自らも宅建業を営み、不動産業の開業を支援する立場から、宅建業の開業・宅建試験・不動産投資を検討する方の判断材料となる記事を企画・編集しています。
監修
鶴野 博之鶴野 博之株式会社リアテクス 執行役員宅地建物取引士(東京)第257503号/賃貸不動産経営管理士/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)この区分の監修を担当しています。記事の公開判断は当社代表が行っています。
公開・更新
公開 更新 内容を見直したときは、この日付と改訂の内容を更新しています。
この記事の事実確認の方法
法令:宅地建物取引業法、宅地建物取引業法施行令出典:国土交通省
記事の作り方
この記事は、当社の担当者が事実確認を行ったうえで公開しています。

監修者の一覧運営会社・記事の作り方

出典(6件・に確認)

更新履歴

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