本文へスキップ
宅建業開業の教科書リアサポ

FC・開業支援の比較

不動産フランチャイズは加盟すべきか|単独開業との費用比較

公開 更新

執筆
株式会社リアテクス リアテクス編集部
監修
株式会社リアテクス 取締役COO 薩摩 賢幸
不動産フランチャイズは加盟すべきか|単独開業との費用比較

「加盟金を払う前に決まっているのは、免許と事務所の費用が自分持ちだということです。」。不動産フランチャイズとは、本部の屋号・集客の仕組み・業務ソフトを加盟金とロイヤリティを払って使い、自分の宅建業免許で営業する仕組みです。免許は加盟しても自社で取るため、加盟で短くできるのは主に看板と集客の立ち上げ期間です。

運営は宅建業者の株式会社リアテクスで、リアサポは当社の開業・経営の支援サービスです。フランチャイズ本部の紹介や加盟の取次ぎは行わず、加盟しても単独でも共通して要る免許・保証協会・事務所の順番と費用の確認からお手伝いします。自分の場合の開業の順番だけ、先に確かめる(無料セミナー)

目次(9章)

先に自分の場合の開業の順番だけ知りたい方へ。

無料オンラインセミナーの日程を見る

この先は当社の無料セミナー「リアサポ」です。

本部の加盟資料を見比べている段階でも、免許と事務所のお金は出ていきます。宅地建物取引業の免許も事務所も加盟してもしなくても同じだけかかり、本部に払う加盟金やロイヤリティは、その外側に積み上がる費用です。

不動産フランチャイズに加盟しても宅建業免許は自分で取る

免許・保証協会・事務所の費用は加盟しても加盟店の負担で、本部への支払いはその外側に積み上がります。

いま手元にあるのが本部の加盟資料なら、並ぶのは加盟金、研修費、月々のロイヤリティ、システム利用料といった本部側の数字です。宅地建物取引業の免許を受けるのは看板を借りる側の会社そのものですから、申請の手間は加盟しても減らず、供託や保証協会の負担も変わりません。二枚の紙を別々に眺めているうちは、開業までに要る総額が決まりません。

事務所の置き方で分かれる免許区分の比較

  • 1の都道府県に事務所を置く知事免許129,133業者
  • 2以上の都道府県に事務所を置く大臣免許3,158業者

本部との契約だけを先に進めると、免許が下りていない期間にも支払いが動くことがあり、売上が立たない月に固定費だけが先に走ります。決める向きは逆にして、免許側の総額を確定させてから、本部側の見積りをその上に重ねます。

国土交通省の報道発表によると、令和6年度末の宅地建物取引業者は132,291業者で、11年連続で増えています。内訳は大臣免許3,158業者、知事免許129,133業者で、法人119,902・個人12,389という区分です。本部が公表する加盟店数はこの母集団の一部であり、同じ看板が商圏にどれだけ並んでいるかを示す数字でもあります。加盟店数が多い本部ほど名前は通っていますが、その分だけ自分が出したい商圏に先輩加盟店がいる確率も上がります。出典は、国土交通省が公表した令和6年度末時点の宅地建物取引業者数・宅地建物取引士登録者数の報道発表資料です。

本部が用意するもの、加盟店が用意するもの

加盟で外に出せるのは自分で一から作ると時間のかかる部分で、法律が事業者本人に求める部分は外に出せません。

本部側が用意することが多いのは、次のようなものです。

  • 屋号と看板、店頭の什器や販促物の型
  • ポータルサイトへの出稿や自社サイトの雛形といった集客の仕組み
  • 顧客管理と物件入力をまとめて扱う不動産業務ソフトウェア
  • 契約書式の雛形と、未経験者向けの研修
  • 加盟店どうしでの物件情報や買主情報の共有

加盟店が自分で用意するのは、次のものになります。

  • 宅地建物取引業の免許の申請と、その後の更新
  • 事務所の確保と、事務所としての要件を満たす区分
  • 事務所ごとの専任の宅地建物取引士の配置
  • 営業保証金の供託、または保証協会への加入
  • 法人で始めるなら会社の設立と、目的への宅地建物取引業の記載
  • 従業者名簿や帳簿など、事務所に備える書類の整備

フランチャイズ本部が用意するもの

  • 加盟店が用意するもの

    免許・保証協会・事務所の費用や申請の手間

  • 本部が用意するもの

    屋号・看板・販促物の型や集客の仕組み

この二つのリストは支払先が違い、上は本部への支払い、下は役所と協会と大家への支払いで、加盟の交渉で値引きできるのは上だけです。

下のリストは加盟しても工程が減らず、本部が申請の書き方を指南することはあっても、申請者は自社のままです。補正の連絡を受けるのも、追加の書類を集め直すのも自社の作業です。加盟の資料に「開業までの日数」が書かれているなら、その日数が免許の審査期間を含んでいるかを確かめてください。含んでいなければ、営業を始められる日はその分だけ後ろにずれます。

専任の宅地建物取引士は事務所ごとに置き、業務に従事する者の数に対して5分の1以上の割合が求められます。法は置くべき場所と数を国土交通省令に委ねており(宅地建物取引業法31条の3第1項)、5分の1以上という割合は施行規則15条の5の3が定めています。契約を締結する案内所等は、同項の「国土交通省令で定める場所」として施行規則15条の5の2に挙げられ、そこに置くべき専任の宅地建物取引士は1人以上です(施行規則15条の5の3)。会社全体の人数ではなく事務所ごとに数えるため、この数え方は資金計画に効き、本部が複数店舗の展開を勧めてくるなら、店を増やすたびに必要な人数も増えます。

専任は常勤が前提で、他社で働きながら名前だけを置くことはできません。副業のまま開業を考えている方は自分が専任になれるかを確かめ、兼業を続けるなら、常勤の宅建士を雇う前提で固定費を組みます。

免許と保証協会の費用は加盟しても変わらない

営業保証金を供託するか保証協会に入るかで、開業時に動く金額の桁が変わります。営業保証金は主たる事務所で1,000万円、その他の事務所ごとに500万円が加わります(宅地建物取引業法施行令2条の4)。保証協会に入る場合の弁済業務保証金分担金は、主たる事務所60万円、その他の事務所ごとに30万円です(同施行令7条)。この差は、加盟するかどうかとは別の軸で決まります。

免許の有効期間は5年で、満了すれば更新の申請が要ります(宅地建物取引業法3条2項)。加盟契約の期間と免許の更新の時期は連動せず、契約が3年で免許が5年なら、周期は少しずつずれます。更新の月に加盟金の再契約が重なることもあるため、手帳に両方の期限を書いておくと資金の山が見えます。

免許には欠格の定めもあり、役員や政令で定める使用人に該当者がいると免許を受けられません(宅地建物取引業法5条1項)。本部の紹介で役員を迎える場合もこの確認が先で、加盟の審査に通っても、免許の審査で止まることがあります。

加盟金を払う前に決めておく資金の置き場

開業資金を免許側・事務所側・運転資金の三つの箱に分けて考えると、計画が崩れにくくなります。

開業時に用意するものの分担

観点加盟店が用意するもの本部が用意するもの
必要な費用免許・保証協会・事務所の費用加盟金・研修費・ロイヤリティなど
営業の道具自分で一から作る屋号・看板・販促物の型
集客の仕組み自分で構築するポータル出稿やサイト雛形

免許側は、分担金や供託金、申請手数料、登録や講習の費用です。額の大半は法令と協会の定めで決まり、値切れません(宅地建物取引業法施行令2条の4・7条)。

事務所側は敷金や保証金、内装、什器、通信で、物件の選び方によって幅が出ます。本部が路面店を条件にしていればこの箱が最初に膨らみ、法人で始めるなら、設立の登記の費用もここに並びます。

運転資金は、売上が立たない期間の家賃と人件費です。売買仲介は媒介から決済まで数か月かかることがあるため、最初の入金がいつになるかを自分の取扱い分野で見積もります。家賃・人件費・通信費・広告費を足した月額に入金までの月数を掛けた額が、最低限の運転資金です。加盟するなら毎月のロイヤリティとシステム利用料が上乗せされ、加盟金とロイヤリティは、この三つの箱の外側に乗ります。三つの箱の横には、最初の入金までに出ていく生活費を別の欄で足してください。役員報酬を取れるまでの生活費は個人の貯蓄から出るため、ここを見ないまま加盟金を払うと、営業に集中できない月が先に来ます。

開業の順番のどこに不動産フランチャイズの契約が入るか

加盟の契約は事務所と免許申請のめどが立った後ろに置けるもので、先に結ぶ必然性はありません。

営業保証金の供託と保証協会への加入

観点免許が下りる前免許が下りた後
宅建業を営む旨の表示禁じられている可能になる
営業目的の広告禁じられている可能になる
本部の看板・ポータル掲げられない・載せられない掲げられる・載せられる

本部の担当者から説明を受け、申込みの書類を渡されている段階で契約を結ぶと、開業日は本部の研修日程に合わせて決まりますが、免許の審査は本部が短くできません。東京都は、宅地建物取引業免許の申請の手引で、標準処理期間を申請の受理からおおむね30日(土曜・日曜・祝日等を除く)として案内しています。これは事務処理の目安で法律が定めた期限ではなく、書類の補正が入れば、その分だけ後ろに延びます。標準処理期間は都道府県ごとに定めが違うため、申請先が出している手引で日数を確かめてください。本部の研修日程を先に押さえると、この揺れを吸収する余地がなくなります。

免許が下りる前に走り出すと、もう一つ止まる場所があり、免許を受けずに宅地建物取引業を営むこと自体が禁じられています(宅地建物取引業法12条1項)。これとは別に、免許を受けない者が宅地建物取引業を営む旨の表示をすることと、営業の目的で広告をすることが禁じられています(同条2項)。本部の看板を店頭に掲げるのも、ポータルに物件を載せるのも、この2項に触れる行為です。加盟の手続きだけ先に終えても、免許の通知が届くまでは売上の入口が開きません。

免許の区分は事務所の置き方で決まり、事務所を2以上の都道府県に置けば国土交通大臣免許、1の都道府県だけなら都道府県知事免許です(国土交通省の免許の案内)。取引をする場所ではなく、事務所の数で分かれます。二店目を隣の県に出す計画があるなら免許の区分が変わるため、本部のテリトリーが県境をまたぐなら、この区分も一緒に確かめてください。

現実的な順番は、まず事務所の場所を決め、次に専任の宅地建物取引士の頭数を確定して免許を申請し、保証協会の手続きを進めたうえで加盟を判断する流れです。開業の全体の流れは、宅建業(不動産業)の開業のページにまとめています。

保証協会に入るか、営業保証金を供託するか

加盟を検討している人ほど、この判断を後回しにしがちです。供託なら主たる事務所で1,000万円、保証協会経由なら分担金60万円で(宅地建物取引業法施行令2条の4・7条)、どちらを選ぶかで開業時に用意する現金の額が変わります。加盟金の支払期日と分担金の納付時期が重なると、手元資金が一気に薄くなります。

開業準備とフランチャイズ契約の順序

  1. 1

    事務所の場所を決める

    2以上の都道府県か1つかで免許区分が変わる

  2. 2

    専任宅建士の頭数確定

    事務所の場所と合わせて免許申請の準備をする

  3. 3

    免許の申請

    審査期間は書類の補正が入れば延びる

  4. 4

    保証協会の手続き

    供託か保証協会かを選び手続きを進める

  5. 5

    加盟の判断

    事務所と免許申請のめどが立った後に契約する

法令が額を決めているのは弁済業務保証金分担金だけで(主たる事務所60万円、その他の事務所ごとに30万円・宅地建物取引業法施行令7条)、入会金や年会費は、これとは別に協会が自分で定めます。保証協会は、全国宅地建物取引業保証協会(ハトマーク)と不動産保証協会(ウサギマーク)の二つがあり、どちらも都道府県ごとに本部を置いています。入会金や年会費の額はその本部が公表していて、同じ協会でも地域によって違うため、加盟の話を進める前に、入る予定の協会の都道府県本部へ入会時に納める合計額を尋ねてください。そのとき、分担金・入会金・年会費・研修費・本部への負担金と、内訳に分けて書き出します。ここでいう負担金は協会の本部に納めるもので、相続した土地を国に引き取ってもらう相続土地国庫帰属制度で国に納める負担金(法務省の定めで宅地は原則20万円)とは別の費用です。合計だけを聞くと、翌年から毎年出ていく分が見えません。入会には書類の審査と面談があり、申込みから入会までに日数がかかるため、加盟の日程だけを先に決めると、ここで待ちが生まれます。

宅建士をこれから取る予定の方は、登録や講習の費用も同じ時期に出ます。試験と登録の流れは、宅建の勉強・試験・合格後の手続きのページで扱っています。

免許を待つ間に、やれることとやれないこと

免許の通知を待つ期間は空白ではありませんが、できることには線があります。

免許取得前後の営業活動の制限

  1. 事務所・宅建士の確定後

    免許の申請

    審査期間は書類の補正で延びるため、先に手続きを進める。

  2. 免許が下りる前

    営業目的の広告は不可

    営業の目的で広告をすることは禁じられている(宅地建物取引業法12条2項)。

  3. 免許が下りた後

    看板掲示と加盟の判断

    保証協会の手続きを進めたうえで、フランチャイズ加盟を判断する。

やれないのは、免許を受けないまま宅地建物取引業を営むこと(宅地建物取引業法12条1項)と、免許を受けない者が営業の表示や広告をすること(同条2項)です。禁じている項が分かれているため、条文にあたって両方を押さえておくと、本部との日程の詰め方が変わります。免許を受けた後も広告には別の制限があり、宅地の造成や建物の建築に関する工事では、許可や確認を受けた後でなければ広告できません(同法33条)。契約についても、同じ時点までは締結できない定めがあります(同法36条)。

やれるのは、屋号と取扱い分野を決め、事務所の内装と什器を整え、名刺と会社案内の文面や取引で使う書式をそろえることです。加盟するならこの多くが本部の型に置き換わるため、二度手間を避けたい方は、加盟の判断をこの期間より前に終えておくと無駄が減ります。

「開業の順番のどこに不動産フランチャイズの契約が入るか」の先の進め方は、無料セミナーで整理できます。

費用で分かれる:フランチャイズの加盟金と単独開業の初期費用

初期費用は免許側と本部側に分かれ、単独開業で減らせるのは本部側だけです。

宅建の受験生が、自宅の机で1枚の紙とペンを持ち、開業の費用について考えている様子
テーブルで書類を手に考え込む男性

見積りを作り始めた時点では加盟金の額だけが目立ちますが、開業してから効いてくるのは毎月の固定費です。加盟金は一度きりで、ロイヤリティとシステム利用料は契約が続く限り毎月出ます。ここを分けずに合計だけを比べると、半年後に資金が合わなくなります。

1. 初期費用は免許側と本部側に分けて積む

同じ表に載せる前に、動かせない費用と加盟の判断で動く費用の二つに分け、左の列を免許側、右の列を本部側とします。法令の額は、宅地建物取引業法施行令で確認できます。

費用の区分単独で開業する場合加盟する場合
免許の申請手数料免許権者の定める額を納付同じ額を加盟店が納付
営業保証金/分担金主たる事務所で1,000万円を供託、または保証協会に入り分担金60万円(施行令2条の4・7条)左と同じ扱い
事務所独立性などの要件を満たす場所を自分で選ぶ路面店や内装の基準を本部が定めることがある
加盟金・研修費なし本部ごとに異なる(加盟契約書で確認)
毎月のロイヤリティなし売上歩合・定額・最低額の別を契約書で確認
業務システム自分で選ぶ本部指定のことがある

右の列に金額を書いていないのは本部ごとに条件が違うからで、公表されている額と実際の契約書の額が一致するとも限りません。数字は、本部から受け取った書面と契約書の条項から自分で写してください。口頭の説明だけで表を埋めると、後から条件が食い違ったときに証拠が残りません。

事務所の基準は、見落としやすい費用です。自宅の一室で始めるつもりでも本部が路面店を条件にしていることがあり、その場合は保証金と内装で数か月分の家賃が先に出ます。免許権者が自宅兼事務所をどう扱うかは運用に幅があるため、申請先の窓口で先に確認した方が早く決まります。

表の左右を合計したら、次は支払日を書き込みます。分担金の納付、事務所の敷金、加盟金の入金、研修費の四つが同じ月に並ぶことは、珍しくありません。資金繰りを決めるのは合計額より月ごとの山の高さで、山が重なるなら、どれか一つを翌月にずらせるかを先に聞いてください。

2. 毎月出ていくのはロイヤリティとシステム利用料

固定費の形は、契約書の算定条項で決まります。売上歩合だけなら成約がない月の負担は軽くなりますが、定額や最低額の定めがあると、成約がゼロでも同じ金額が出ます。両方を組み合わせた形もあります。

  • ロイヤリティが売上の何に掛かるか(仲介手数料の総額か、経費控除後か)
  • 最低額の定めがあるか、あるならいつから適用されるか
  • システム利用料がロイヤリティに含まれるか、別建てか
  • 広告分担金や販促費の負担が、任意か義務か
  • 研修や会議への参加に、交通費以外の費用が伴うか
  • 契約の更新時に、更新料や再研修費がかかるか
  • 料率の変更が、本部の判断だけでできる定めになっていないか

単独で開業する場合、不動産業務ソフトウェアは自分で選びます。顧客管理から物件入力、図面の作成、メールの配信まで一本で揃うものもあれば、機能ごとに分かれているものもあります。自分で選べば月額は抑えられますが、その代わりレインズへの登録や反響の管理の流れは自分で組み立てます。専任媒介では指定流通機構への登録が義務づけられているため(宅地建物取引業法34条の2第5項)、どの型で始めても、この作業からは逃げられません。

初期費用を分ける2つの区分

  • 免許側の費用

    申請手数料・保証金・事務所など動かせない費用

  • 本部側の費用

    加盟金・ロイヤリティなど加盟の判断で動く費用

固定費を比べるときは期間をそろえ、加盟の見積りを24か月分まで伸ばしてください。同じ24か月で、単独なら広告費にいくら使えるかを横に並べます。反響の単価は商圏と分野で変わるため、自分の商圏のポータル出稿の見積りを先に取ると、比較が具体になります。

成果で分かれる:不動産フランチャイズが効く型・効かない型

反響を外から集める売買仲介の型では加盟が効きやすく、仕入れや管理で回す型では効きにくくなります。

売買仲介における成約までの歩留まり

  1. 1

    反響

    本部の屋号や看板、ポータルでの露出が効く

  2. 2

    面談

    ここから先は屋号ではなく自分の応対で決まる

  3. 3

    媒介

    面談からどれだけ残るか歩留まりが問われる

  4. 4

    成約

    単価は上げられないため件数で売上が決まる

開業して最初の3か月にどこから問い合わせが来るかを紙に書いてみるだけで、加盟の要否はかなりはっきりします。前職の顧客も手持ちの物件も紹介元もない状態から売買仲介を始めるなら、反響は買うしかありません。逆に、管理する部屋がすでにある人や、買取した物件を自分で再販する人は、反響の入口を最初から持っています。

1. 売買仲介を主軸にする型

売買仲介は一件あたりの報酬が大きい分野ですが、その代わり成約までの期間が読めません。売買価格が400万円を超える場合、媒介報酬の上限は価格の3%に6万円を加えた額です(別途消費税。出典は宅地建物取引業法46条1項に基づく国土交通大臣の告示)。単価を自分で上げられない以上、売上は成約の件数で決まり、件数は反響の数と歩留まりの掛け算です。

本部の屋号が効くのは反響の数の部分で、店頭に知られた看板があること、ポータルでの露出が最初から一定量あることです。査定の依頼が本部経由で回ってくることもあり、ここに価値を感じるなら、ロイヤリティは広告費の置き換えとして見られます。同じ金額を自社の広告に使ったら何件の反響が取れるか、その見込みを加盟の見積りと並べて比べてください。

事業の型とフランチャイズの相性

事業の型反響の入口加盟の効き方
売買仲介(顧客・物件なし)外から集める(買うしかない)効きやすい
買取再販最初から持っている効きにくい
賃貸管理(管理物件あり)最初から持っている効きにくい

歩留まりの方は、屋号では上がりません。反響から面談、面談から媒介、媒介から成約という三つの段でどれだけ残るかは、自分の応対で決まります。研修で型を学べる本部もありますが、研修の回数と内容は本部ごとに違うため、未経験で始めるなら、研修が座学だけか現場の同行があるかを確かめてください。研修で店を空ける期間があるなら、その間の家賃と人件費も開業の費用に入ります。

一方で、屋号は評判も共有します。国土交通省が公表した令和6年度の宅地建物取引業者に対する監督処分等の状況によると、免許取消は99件、業務停止は16件で、これは国と都道府県が行った処分を合わせた数です(国土交通省の監督処分の資料)。同じ看板を掲げる他店で問題が起きれば自分の店の商談にも説明の手間が生まれ、屋号を借りるとは、そういう相互作用の中に入ることです。

2. 買取再販・賃貸管理・大家から広げる型

自分で物件を仕入れて売る型では、利益の源泉が仕入れの値付けとリフォームの精度に変わるため、ここに本部の屋号が効く場面は限られます。売却の出口で一般顧客に直接届けたいなら集客の力は働きますが、業者間で回す取引が中心なら、ロイヤリティの分だけ利益が薄くなります。

賃貸の管理を軸にする場合や、すでに大家として物件を持っている方が業に広げる場合も、判断は似ています。自分が所有する物件を自分で賃貸するだけなら免許は要らず、宅地や建物の売買・交換、その代理や媒介を業として反復継続して行うなら免許が要ります(宅地建物取引業法2条2号の定義・3条1項の免許)。この線を越えるかどうかが先で、加盟の話はその後です。大家としての持ち物を事業に組み替える手順は、不動産投資を、事業として組み立てるのページで扱っています。

賃貸の仲介を主にする型では、一件あたりの報酬が売買より小さくなります。居住用建物の媒介で依頼者の一方から受け取れる報酬は原則として借賃の0.55か月分が上限で、媒介の依頼を受けるにあたって依頼者の承諾を得ている場合は1.1か月分まで受け取れます。貸主と借主の双方から受け取る合計は、借賃の1.1か月分以内です(出典:宅地建物取引業法46条1項に基づく国土交通大臣の告示)。件数を積む商売になるため固定費の重さが効き、毎月のロイヤリティが定額なら、閑散期の負担も同じ額です。繁忙期と閑散期の差が大きい分野なので、自分の商圏で動きが多い月と少ない月を挙げ、少ない月の売上見込みから固定費を引いてみてください。そこが赤字になるなら、何か月続けられるかが加盟の可否になります。

加盟が向かない型は、反響を自前で持っているのに毎月の歩合を払う形だと言い換えられます。自分の顧客名簿や管理戸数で一定の売上が立つなら、同じ金額を人件費や物件の仕入れに回した方が、残るお金は多くなります。どちらが正しいという話ではなく、どこにお金を置くかの選択です。

「成果で分かれる:不動産フランチャイズが効く型・効かない型」の先の進め方は、無料セミナーで整理できます。

フランチャイズ契約を結ぶ前に読む条項の順番

テリトリー、ロイヤリティの算定、契約期間と中途解約、競業避止の順に読むと、判断の材料がそろいます。

木目のテーブルの上に置かれた1枚の書類と、それに添えられた万年筆
木目のテーブルに置かれた書類と万年筆

契約書は分量が多く、前から順に読むと途中で力尽きるため、先に読むべきなのは後から変えられない条項です。加盟すれば看板もシステムも顧客への説明も本部の型に合わせるので、そこから抜けるときの条件を、入る前に確認しておく順番です。

1. テリトリーと近隣の加盟店を確認する

同じ商圏に同じ看板が二つあると、反響の取り合いになります。テリトリー権の定めがあるか、あるなら範囲はどう書かれているか、期間中に本部が近隣へ別の加盟店を出す余地は残っていないか。ここは口頭ではなく、条項の文言で確かめます。

範囲の書き方にも幅があり、町丁目で区切る書き方、駅からの距離で区切る書き方、行政区で区切る書き方があります。どれを採るかで隣の店が来られる場所が変わるため、自分が営業に回る予定の地図に、その範囲を線で引いてみてください。

加盟店数の推移も、同じ目的で聞けます。現在の加盟店数だけでは足りず、直近1年で何店が加わり何店が離れたかまで尋ねると、看板の勢いが数字で見えます。答えが返ってこない場合は、その事実自体が判断の材料です。離れた店の理由まで本部から出てくることは多くないので、数を聞き、その数をどう読むかは自分で決めます。

近隣で営業している加盟店の話も、本部が紹介する店だけでなく自分で店頭を訪ねる形も含めて、聞ける範囲で聞いてください。反響が本部経由でどれだけ回ってくるか、研修や会議に月何時間を取られるか。契約書に書かれない運用の部分は、すでに加盟している人からしか出てきません。

公正取引委員会は、フランチャイズの加盟者募集についての指針を出しています。ロイヤルティの算定方法、契約期間、中途解約の条件、テリトリー権の有無といった事項を十分に開示することの重要性を挙げ、実際と著しく異なる説明は、ぎまん的顧客誘引として問題となるおそれがあるとしています(公正取引委員会)。

同じ指針では、加盟にあたって支払う金銭が返還されるものかどうか、経営の指導の内容、使用させる商標の内容、契約の更新や解除の条件も、開示が望ましい事項として挙げられています。加盟前に予想の売上や収益を示されたなら、その算定の根拠となる資料を見せてもらえるかどうかも確かめてください。根拠を出せない見込みの数字は、判断の材料になりません。

なお、加盟時の書面交付を法律で義務づけているのは中小小売商業振興法で、対象は主として小売業や飲食業の連鎖化事業です。不動産の仲介を中心とするフランチャイズはこの法定の開示の枠から外れることがあり、その場合は、本部が自主的に出す資料と契約書が判断材料のすべてです。説明を受けた内容は、その場でメモに残してください。

契約書で確認する条項の順番

  1. 1

    テリトリーの確認

    同じ商圏での反響の取り合いがないか文言で読む

  2. 2

    ロイヤリティの算定

    後から変えられない条件を入る前に確認する

  3. 3

    契約期間と中途解約

    本部の型から抜けるときの条件を確かめる

  4. 4

    競業避止

    契約書は前から読まず抜ける条件から先に読む

2. ロイヤリティの算定と、契約期間・中途解約・競業避止を読む

算定の条項は、分母と分子を自分の言葉で言い直せるまで読みます。仲介手数料の総額に掛かるのか、共同仲介なら自社の取り分だけが対象なのか、広告費や人件費を引いた後なのか。ここが曖昧なまま署名すると、最初の入金月に想定と違う請求が来ます。共同仲介で分けた場合の取り分も、売主から別途受け取った広告費の扱いも同じで、仮の数字を入れて計算してみると差が見えます。

成約価格3,000万円の売買を売主側だけから媒介の依頼を受けて決めたとすると、受け取れる報酬の上限は価格の3%に6万円を加えた96万円です(別途消費税。出典は宅地建物取引業法46条1項に基づく国土交通大臣の告示)。ロイヤリティが仲介手数料の総額に掛かる定めなら分母はこの96万円で、共同仲介で相手方と分けた後の自社の取り分に掛かる定めなら、分母は小さくなります。広告費を引いた後の額に掛ける定めなら、また別の数字になります。同じ料率でも条項の書き方で手元に残る額が変わるため、契約書を開いたまま、この一件で自分がいくら払うことになるのかを紙に書いてみてください。

契約期間と中途解約は、必ず対で見ます。期間の途中で抜ける場合の違約金、残期間分のロイヤリティの扱い、看板や販促物の撤去費用の負担、顧客データの持ち出し可否。この四つは、金額に直結します。

競業避止の条項も確かめます。契約が終わった後に同じ地域で不動産業を続けられるのか、制限の期間はどれだけか。ここが厳しいと合わなかったときの選択肢が狭くなり、店を畳む以外の道が残るかどうかの話になります。

更新の条項も、同じ紙に書き出します。自動更新か申出がなければ終了か、更新のときに条件を変えられる定めがあるかも確かめます。料率を本部の判断だけで変えられるなら、24か月の試算は前提が崩れます。

読んで意味が取れない条項が残るなら、署名の前に弁護士に見てもらいます。条項の解釈は個別の契約ごとに異なり、一般論では答えが出ません。加盟の判断は急がず疑問が消えるまで保留にしてかまわず、保留にしている間も、免許側の手続きは進められます。

加盟しない場合も同じ、不動産の開業までにやること

事務所、専任の宅地建物取引士、免許の申請、保証協会という順番は、加盟してもしなくても変わりません。

街角にある、不動産事務所が入る予定のテナントビルの外観
街角の建物と路地を歩く後ろ姿の人物

加盟を決めた人も単独で行く人も、ここから先の作業はほぼ同じで、違うのは看板と集客の型を買うかどうかだけです。免許側の作業を先に進めておけば開業日は遅れず、加盟の判断を後ろにずらせます。

1. 事務所と専任の宅地建物取引士を先に固める

事務所は、他の用途や他社の区画と明確に分かれていることが求められます。自宅の一部を使う場合は、玄関から居住部分を通らずに入れるか、来客と接する場所が独立しているかという入り方が見られます。判断は免許権者の運用によるため、間取り図を持って窓口に相談する方が早く決まります。

賃貸の物件を借りるなら、使用目的も確かめます。契約書に住居専用と書かれていれば事務所として使えないことがあり、貸主の承諾が要る場合も多いです。加盟の条件に路面店が入っているなら物件探しはさらに長くなるため、開業日から逆算して余裕を見てください。前のテナントの内装が残る居抜きなら初期費用は下がりますが、本部の指定する内装に作り替えるなら、その分は二重の出費です。

専任の宅地建物取引士は、事務所ごとに従事者の5分の1以上です(宅地建物取引業法31条の3第1項、割合は施行規則15条の5の3)。自分が宅建士でないなら、人を雇うか自分が登録するまで開業を待つかの二択になります。

宅地建物取引士の登録には試験の合格だけでは足りず、2年以上の実務の経験、またはこれと同等以上の能力を認められることが要ります(宅地建物取引業法18条1項・施行規則13条の15)。実務の経験がない方には、登録実務講習を修了する道があります。登録と宅地建物取引士証の交付は別の手続きで、証の交付まで終えて初めて専任として数えられます。

開業までに固めるべき基本事項

  • 事務所の要件を満たす

    他の用途や他社の区画と明確に分かれていること

  • 専任の宅建士を確保する

    事務所ごとに従事者の5分の1以上の人数を置く

2. 免許を申請し、反響の出どころを自分で一つ作る

申請の手数料は免許権者ごとに定められており、東京都の場合、電子申請による新規・更新の免許申請の手数料は26,500円です(東京都の電子申請の案内)。書面で申請する場合の額や必要書類は、都道府県が出している手引で確認してください。申請から免許の通知までは期間がかかり、補正の連絡は申請の窓口から申請者である自社に入ります。連絡先を本部の担当者にしていると手元に届くまでに間が空くため、この待ち時間に集客の準備を進めます。

準備の中身は、名乗りと見せ方と受け口の三つです。屋号と取扱い分野を決めて写真と文面を用意し、問い合わせを受ける電話とフォームも作ります。加盟するならこの多くが本部の型に置き換わるため、二度手間を避けたい人は、加盟の判断を先に終えておきます。

単独で行くなら、前職の同僚、管理を任せている業者、地元の士業といった紹介元を三つ書き出してください。相手の名前まで書けるかどうかが分かれ目で、開業の報告をする段取りまで作ると、最初の数か月の会話が変わります。紹介は、頼む前に相手の得になる形を用意しておくと動きます。管理会社なら売却相談の受け皿、士業なら相続や離婚の案件で不動産の実務を引き受ける役です。自分が相手に何を返せるかを先に決めると、挨拶が仕事の話に変わります。

宅建士をこれから取る段階の方は、試験の日程が開業の時期を縛ります。令和7年度の宅建試験は受験者245,462人・合格者45,821人で、合格率は18.7%、合格の判定基準は50問中33問以上、受験手数料は8,200円です(出典:一般財団法人不動産適正取引推進機構が公表した令和7年度宅地建物取引士資格試験の結果と受験案内)。合格発表から登録、証の交付までの期間も見込み、開業の時期はそこから逆算します。

「加盟しない場合も同じ、不動産の開業までにやること」の先の進め方は、無料セミナーで整理できます。

不動産フランチャイズを迷う段階でリアサポと確かめること

加盟の可否より先に宅建士・保証協会・事務所の三つを確かめると、本部の見積りを比べる土台ができます。

独立を考える不動産会社員が、カフェの席でコーヒーカップを前に、開業の計画について考えている様子
カフェの窓際で手帳を前に考え込む男性

運営は、宅建業者の株式会社リアテクスです。リアサポは2022年秋に始めた当社の開業・経営の支援のサービスで、無料セミナーはオンラインで約3時間、開業の順番と費用の全体像を整理する場であり、当社のサービス説明会を兼ねています。無料セミナーのあとに続く有料の支援メニューもあり、その範囲と費用は申込ページと当日の資料に載せていますが、聞いたうえで無料セミナーだけで終えていただいてかまいません。セミナーのお申し込みは申込フォームから受け付けており、ご質問も同じフォームからお送りいただけます。

取引態様:本メディアでは物件の売買・仲介を行いません。記事でご案内する無料セミナー「リアサポ」は、運営会社である当社のサービスです

無料セミナーで一緒に確かめる項目

加盟を迷っている方の場合、当社が最初に見るのは次の三つで、順番は金額の振れ幅が大きいものからです。

一つ目は宅地建物取引士で、自分で持っているか専任として雇う必要があるかを確かめます。雇う場合は人件費が毎月の固定費に加わり、ロイヤリティと合わせた月次の負担が、加盟の可否を左右するためです。

二つ目は、保証協会に入るか営業保証金を供託するかです。加盟金の支払いと分担金の納付が同じ月に重なると手元資金が薄くなり、開業直後の広告費が出せなくなることがあるためです。

三つ目は、事務所として使える場所があるかどうかです。本部が路面店を条件にしている場合と自宅の一室で始める場合とでは、開業の総額も申請の段取りも変わります。

加盟を検討中の方に手元へ置いていただきたい書類は、本部から受け取った加盟資料と、借りる予定の事務所の賃料の見積りの二つで、あると話が早く進みます。当社では、資料に書かれたロイヤリティの算定方法と最低額の定めを開業初年度の月ごとの表に落とし、そこへ分担金の納付月、加盟金の支払月、事務所の敷金の支払月を同じ列に並べます。横に置くのは、免許の申請から通知までの見込みと、最初の成約から入金までの見込みの二本で、この二本を入れると、売上のない月が何か月続くかを表の上で数えられます。この作業の途中で、免許の申請手数料や分担金まで加盟金に含まれていると思っていた読み違えに気づく方がいます。逆に、月々の負担を並べた結果、加盟を見送って広告費に回す判断に落ち着く方もいます。

この三つが決まると、本部の見積りのどこが上乗せ分なのかが数字で見えます。記事の区分ごとの監修者は監修者の一覧に、当社の免許番号や所在地は運営者情報に掲載しています。

加盟を迷う際に確かめる3つの項目

  • 宅建士の有無

    自分で持っているか、専任として雇う必要があるか

  • 保証協会か供託か

    加盟金と分担金の支払いが重なる月の資金を確認

  • 事務所の場所

    本部の条件が路面店か、自宅の一室で始めるか

当社の支援が向かない場合

当社は特定のフランチャイズ本部と加盟の取次ぎをしておらず、本部ごとの加盟店数や条件を比べたデータも持っていません。「どの本部が良いか」の順位を知りたい方に当社のセミナーは役に立たず、本部の資料を取り寄せ、契約書の条項を自分で読む方が早く決まります。

免許の申請書類そのものを作ってほしい方は、行政書士に依頼する方が確実です。都道府県ごとの様式や添付書類の運用に慣れた事務所なら、補正のやり取りが短く済みます。

賃貸管理だけを続ける予定で売買や仲介を業として行う見込みがない方にも、急ぐ理由はありません。免許を取らずに済む範囲で事業が回っているかをまず確かめ、その範囲で足りているなら、開業を急がない方がよい場合があります。宅建試験の受験が終わっていない方も同じで、合格の結果が出るまでは開業の時期が固まらず、加盟の契約日だけが先に決まってしまいます。

なお、この記事の税務・法務に関する記載は一般的な情報提供であり、個別の事案についての判断ではありません。免許の申請については、都道府県の窓口または行政書士へ。税務や融資については、税務署・金融機関または税理士へ。契約や権利関係については、弁護士など専門家にご確認ください。当社は宅建業者であり、税務や法律の代理、免許申請の代行はできません。

加盟の有無にかかわらず動く費用の並びは、宅建業(不動産業)の開業のページからも追えます。

「不動産フランチャイズを迷う段階でリアサポと確かめること」の先の進め方は、無料セミナーで整理できます。

不動産フランチャイズの判断を分ける3つの条件

  • 免許・保証協会・事務所の費用は加盟しても減らず、加盟で短くなるのは立ち上げの時間だが、その代わり毎月のロイヤリティが増える。
  • 加盟が効くのは反響を外から集める売買仲介の型で、仕入れや管理で回す型は違い、同じ金額を広告費や人に回した方が残ることがある。
  • 契約書はテリトリーとロイヤリティの算定から読み、次に契約期間と中途解約、競業避止。意味の取れない条項が残る間は、署名を保留にしてよい。

当社は宅建業者として、開業・経営の支援であるリアサポを運営しています。本部の取次ぎは行わず、免許側の順番と費用の整理からお手伝いします。

この先の進め方を選ぶ

しっかり聞く

3時間で『大家業×不動産業』の全体像がわかる無料セミナー

次回 10月1日(木)18:00無料セミナーの日程を見る

オンライン・参加無料。無料セミナーはサービス説明会を兼ねています。

宅地建物取引業 東京都知事(1)第107888号 取引態様:本メディアでは物件の売買・仲介を行いません。記事でご案内する無料セミナー「リアサポ」は、運営会社である当社のサービスです

不動産フランチャイズについてよくある質問

Q1. 不動産フランチャイズのデメリットは何ですか?

中心は、毎月のロイヤリティが固定費になること、契約期間中は抜けにくいこと、屋号の評判を他の加盟店と共有することの三つです。売上が落ちた月でも、算定方式に最低額の定めがあれば同じ額が出ます。中途解約の違約金や競業避止の条項も効き、合わなかったときに、地域を変える以外の選択肢が狭くなります。広告の型や不動産業務ソフトウェアが指定される場合もあり、自分の商圏に合った方法を試しにくくなります。

Q2. 不動産フランチャイズの年収はどのくらいですか?

加盟店のオーナーの年収を示す公的な統計は見当たらず、当社も加盟店の収入のデータを持たないため、額をお示しできません。売上の構造なら、説明できます。売買価格が400万円を超える媒介報酬の上限は、価格の3%に6万円を加えた額です(別途消費税。出典は宅地建物取引業法46条1項に基づく国土交通大臣の告示)。単価に上限がある以上、売上は成約件数で決まり、そこからロイヤリティと固定費を引いた残りが手元に入ります。件数は商圏と集客の方法で変わり、引く側の固定費は、事務所の賃料、専任の宅地建物取引士を雇うなら人件費、ポータルへの出稿費、ロイヤリティとシステム利用料と書き出せます。この合計を12か月分並べ、成約が何件あればそこに届くかを逆算してください。加盟すれば収入が増えるとは、言えません。

Q3. 不動産フランチャイズはどこが良いですか?

本部の優劣を当社が比べることはできませんが、比べる観点は決まっています。自分が出したい商圏にテリトリーの定めがあるか、その地域の加盟店数と直近の増減はどうか。ロイヤリティの算定方式と最低額の有無、システム利用料が別建てかどうか、契約期間と中途解約の条件、研修の内容と回数も見ます。公正取引委員会は、募集時にこうした事項を十分に開示することの重要性を示しています。二社以上から書面を取り寄せ、同じ項目を並べて比べてください。書面に載らない運用は、近隣の加盟店に尋ねるか、本部の担当者に聞いて自分の記録に残すしかありません。口頭で聞いた条件は契約書の条項と突き合わせ、食い違いがあれば書面に直してもらってください。

Q4. フランチャイズで一番儲かる業種はどれですか?

業種ごとの収益を横並びで比べられる公的な統計は見当たらず、同じ業種でも立地と運営で差が出るため、業種の順位で決めるのは向きません。不動産に絞って言えば、母集団は国土交通省の発表による132,291業者です。自分の商圏に何社が営業していて、その中で自分が何で選ばれるかが判断を分けます。業種を探すより、自分が反響を取れる道筋を一つ作れるかを先に確かめる方が、現実的です。

Q5. 不動産の三大タブーとは何ですか?

法令に「三大タブー」という区分はありませんが、宅地建物取引業法がはっきり禁じている行為なら挙げられます。無免許での営業(12条1項)、自己の名義で他人に宅建業を営ませること(13条1項)、著しく事実に相違する表示などの誇大広告(32条)です。無免許営業と名義貸しには、3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金、またはその併科が定められています(79条)。12条1項は免許を受けずに宅建業を営むこと自体を禁じる規定で、免許が要るかどうかの線引きは別の条文にあります。自分の物件を自分で賃貸するだけなら免許は要らず、業として反復継続して売買や仲介をするなら免許が要ります(2条2号・3条1項)。条文はe-Gov法令検索の宅地建物取引業法で確認できます。

Q6. これから伸びるフランチャイズの業界はどこですか?

将来の伸びを当社が予測することはできませんが、不動産についての事実なら示せます。国土交通省の発表によると、宅地建物取引業者は令和6年度末で132,291業者で、11年連続で増えています。参入が続いている市場だと読むことも、競争相手が毎年増えていると読むこともできます。どちらに転んでも自分の店が選ばれる理由は自分で作るもので、加盟の判断は、その理由を本部から借りるのか自分で立てるのかの選択です。

加盟金の見積りが手元にあるなら、免許側の総額を同じ紙に書き足し、月々の固定費を24か月分だけ横に伸ばします。二つの数字が並んだところで、加盟が自分の型に合うかどうかが見えてきます。

当社の見方

不動産業の開業に当たり、フランチャイズ加盟を検討される方もいるでしょう。

賛否両論あると思いますが、個人的にはオススメしていません。

フランチャイズのメリットとしては、誰もが知っているブランドの「看板」を利用できることに加えて、立ち上げ支援や経営ノウハウの提供などがあります。

もちろん、加盟して成功を収める方もいるでしょうし、事例もあるでしょう。

フランチャイズに入るだけで「集客力がある!」と信じて任せてしまう方がとても多いのですが、フランチャイズだからと、その看板に頼りきってしまうのは非常に危険だと思います。

私も起業するときにフランチャイズも検討して、複数社のセミナーに参加しました。

入らなかった理由で一番大きいのは「本部の方針に乗っかるしかない……」という点に懸念を感じたのです。

この記事について

執筆・編集
リアテクス編集部株式会社リアテクス当社(宅地建物取引業 東京都知事(1)第107888号)は自らも宅建業を営み、不動産業の開業を支援する立場から、宅建業の開業・宅建試験・不動産投資を検討する方の判断材料となる記事を企画・編集しています。
監修
薩摩 賢幸薩摩 賢幸株式会社リアテクス 取締役COOこの区分の監修を担当しています。記事の公開判断は当社代表が行っています。
公開・更新
公開 更新 内容を見直したときは、この日付と改訂の内容を更新しています。
この記事の事実確認の方法
法令:宅地建物取引業法施行令出典:国土交通省
記事の作り方
この記事は、当社の担当者が事実確認を行ったうえで公開しています。

監修者の一覧運営会社・記事の作り方

出典(7件・に確認)

更新履歴

  1. 第1版公開

編集部のおすすめ

現在は指定がありません。

ほかの記事

新着記事

現在は指定がありません。