見積りの合計額だけでは、開業できるかどうかは決まりません。不動産の開業資金は、出どころの違うお金が同じ時期に重なってできています。法令が額を決める分。協会が決める分。貸主と内装業者が決める分。そして、最初の入金までを自分で支える分。先に分けて、月ごとに並べ直すところから始まります。
開業資金・費用
不動産の 開業資金は いくら? 内訳と 総額・ 足りない 時の 順番
公開 更新

「総額の目安ではなく、どの月にいくら出るかを決めたい段階の方へ。」。不動産の開業資金とは、免許と保証協会、事務所、会社の設立、最初の入金までを支える運転資金の合計です。供託と保証協会のどちらを選ぶかで、開業月に出る現金は1,000万円と60万円に分かれます(施行令2条の4・7条)。
運営は宅建業者の株式会社リアテクスで、リアサポは当社の開業・経営の支援です。無料セミナーでは総額を断定せず、総額が分かれる条件を事務所と宅建士と協会の三点から一緒に洗い出します。自分の場合の開業の順番だけ、先に確かめる(無料セミナー)
目次(9章)
先に自分の場合の開業の順番だけ知りたい方へ。
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不動産の 開業資金は 4つの 箱に 分けて 数える
不動産の開業資金は、免許と保証協会、事務所、会社の設立、運転資金の4つに分けると、動く場所が見えます。

いま調べている段階では、総額の目安ばかりが目に入ります。その数字は、前提の置き方で簡単に動きます。事務所を自宅に置くのか、借りるのか。法人にするのか、個人で始めるのか。専任の宅地建物取引士が自分なのか、雇うのか。前提が違えば、同じ「開業資金」でも別の数字になります。合計から入ると、いつまでも決まりません。
法令が 額を 決める 分と、 自分で 選べる 分を 分ける
最初に引く線は、交渉できる費用とできない費用のあいだです。
額が法令で決まっているものから見ます。保証協会に入らない場合、主たる事務所について営業保証金1,000万円を供託します。その他の事務所ごとに500万円が加わります(宅地建物取引業法施行令2条の4)。保証協会に入る場合に納めるのは弁済業務保証金分担金で、主たる事務所60万円、その他の事務所ごとに30万円です(同施行令7条)。条文はe-Gov法令検索の宅地建物取引業法施行令で確認できます。この額は、どこで開業しても同じです。値切る余地はありません。
次に、免許権者が決める費用があります。免許の申請手数料は、申請先によって額が違います。電子申請と書面申請で扱いが分かれる自治体もあります。額そのものは動かせません。ただし、どこに事務所を置くかで申請先は変わります。事務所を2以上の都道府県に置けば国土交通大臣免許、1の都道府県だけなら都道府県知事免許です。分かれ目は事務所の数で、取引をする場所ではありません。
自分で選べるのは、事務所の借り方と会社の作り方です。敷金、礼金、内装、什器、通信。ここは物件と契約の中身で幅が出ます。会社を作るなら、登記の費用も同じ時期に出ます。株式会社の設立の登記には登録免許税がかかり、資本金の額の1000分の7、これが15万円に満たないときは15万円です(出典:登録免許税法別表第一第二十四号(一)イ)。合同会社は同じ計算で、下限が6万円になります(出典:同表同号(一)ハ)。
定款にも費用がかかります。紙で作った株式会社の定款は課税文書で、印紙税は4万円です(出典:印紙税法別表第一・第6号文書)。電子定款で作れば、この分は出ません。株式会社の定款は公証人の認証が要り、手数料は公証人手数料令で定められ、資本金の額によって変わります。合同会社の定款には、この認証がありません。個人で始めるなら、この箱ごと空になります。
営業保証金、分担金、登録免許税など法令で額が決まっている開業資金を比べた様子
法令で額が決まっている開業資金の比較
- 営業保証金(主たる事務所)1,000万円
- 営業保証金(その他の事務所)500万円
- 分担金(主たる事務所)60万円
- 分担金(その他の事務所)30万円
- 株式会社設立の登録免許税15万円
初期費用の 項目は 5つ、 運転資金だけ別の 枠に 置く
開業の前後に一度だけ出る初期費用は、次の5つの項目に整理できます。
| 初期費用の項目 | 額の決まり方 | 納める先 |
|---|---|---|
| 免許の申請手数料 | 免許権者が定める | 都道府県または国 |
| 営業保証金または分担金 | 施行令2条の4・7条 | 供託所または保証協会 |
| 宅地建物取引士の登録と取引士証 | 都道府県と講習の実施機関が定める | 都道府県・実施機関 |
| 事務所 | 物件と賃貸借契約の中身で決まる | 貸主・内装業者 |
| 会社の設立 | 登録免許税法など | 法務局・公証役場 |
この5つを箱に入れ直すと3つになります。上の3項目が免許と保証協会の箱、事務所が2つ目、会社の設立が3つ目です。そこに運転資金を足して、4つの箱になります。運転資金だけを別枠にするのは、性質が違うからです。初期費用は一度きりですが、運転資金は毎月出続けます。
家賃、通信費、広告費、人を雇うなら人件費。売上が立たない月も、同じ額が出ます。売買の仲介は、媒介契約から決済まで数か月かかることがあります。最初の入金が何か月目になるかを、自分の取扱い分野で見積もってください。そのうえで、月の固定費に月数を掛けます。最低でも6か月分を別に置く、という組み方をする人が多いのは、この掛け算のためです。6という数字そのものに根拠があるわけではありません。自分の分野で入金までに要る月数を数え、そこに余白を足した結果です。
役員報酬を取れるまでの生活費も、同じ表に足します。ここを抜いて計算すると、営業に集中できない月が先に来ます。家族の生活費まで含めて、何か月分を残せるか。開業できるかどうかは、この一行で決まることが多いです。
全体像を 把握するには、 合計ではなく 月で 並べる
全体像を把握する作業は、総額を出すことではありません。どの月にいくら出るかを並べることです。
同じ月に山ができる場所は、だいたい決まっています。事務所の敷金と礼金。会社の設立の登記。免許の申請手数料。保証協会の分担金と入会金。この4つが1か月に重なると、手元が一気に薄くなります。総額が同じでも、山が2回に分かれるだけで資金繰りは楽になります。
順番を入れ替えられる支出もあります。事務所の契約を1か月遅らせる。会社の設立を先に済ませ、登記事項証明書を取っておく。協会への納付の時期を本部に相談する。どれも総額は変わりませんが、山は低くなります。逆に、動かせない支出もあります。分担金は、加入しようとする日までに納めます(宅地建物取引業法64条の9)。日付が先に決まるお金です。
紙に書くときは、月を横に、項目を縦に並べます。開業の月から前後6か月を書けば足ります。空欄が続く月があれば、そこに支出を寄せられないかを考えます。開業の流れそのものを先に確かめたい方は、「不動産の開業ガイド」の記事で費用と期間の並びを見てください。
免許が 下りるまでに 開業資金が 出ていく 順番
開業資金は、事務所、会社の設立、免許の申請、保証協会という順に出ます。売上はその後にしか立ちません。

いま準備を始めたばかりなら、出ていくお金はまだ少ないはずです。窓口での相談、手引の取り寄せ、物件の内見。ここまでは、ほとんど費用が出ません。金額が動き始めるのは、事務所の申込書に印鑑を押した日からです。そこから免許の通知が届くまでの期間は、支出だけがある期間になります。
事務所を 契約した 日から、 毎月の 家賃が 動き出す
契約日と開業日は、ふつう同じになりません。
免許の審査に要する日数、内装の工事、什器の搬入。そのあいだも、家賃は日割りや月割りで発生します。免許が下りるまでの家賃は、売上のない期間の固定費です。ここを短くしたいなら、事務所の契約を免許の申請の直前まで引き寄せます。
ところが、免許の申請には事務所の写真や図面が要ります。契約の前に申請することはできません。二つの要請がぶつかるので、フリーレントの交渉が効く場面になります。内装の期間と審査の期間を伝えて、免責の月数を相談してください。1か月ずれるだけで、運転資金の残り月数が変わります。
賃貸の物件を借りるなら、使用目的も確かめます。住居専用と書かれた契約では、事務所として使えないことがあります。貸主の承諾が要る場合も多いです。契約の後で分かると、敷金が戻らないまま次を探すことになります。居抜きの物件なら内装の費用は下がりますが、原状回復の範囲を契約書で読んでください。退去のときに戻す範囲が広いと、その分は将来の債務です。
事務所の契約から免許の通知が届くまでの間は売上がなく支出だけが発生する
免許が下りるまでの資金支出の順番
事務所の契約日
事務所の契約と家賃の発生
申請には写真や図面が要るため先に契約。ここから毎月の家賃が動き出す。
免許の申請日
免許の申請と審査の開始
審査や内装工事の期間も家賃は発生。フリーレントの交渉が効く場面。
免許の通知日
免許の通知
待つ間は広告も営業もできず、売上のない期間となる。
営業開始日
営業開始
供託の届出か保証協会への加入を済ませて、初めて営業を始められる。ここから売上が立つ。
免許の 通知を 待つ間は、 売上の 入口が 開かない
免許を受けずに宅地建物取引業を営むことは、禁じられています(宅地建物取引業法12条1項)。
免許を受けない者が、業を営む旨の表示をすることも禁じられています。営業の目的で広告をすることも同じです(同条2項)。看板を掲げるのも、物件を載せるのも、この時期にはできません。手続きを進めている最中でも、線は動きません。免許の有効期間は5年で、満了すれば更新の申請が要ります(同法3条2項)。免許の区分と手続きの概要は、国土交通省の免許制度の案内にまとまっています。
審査に要する日数は、申請先が手引で目安を示しています。これは事務処理の見込みであって、法令の期限ではありません。書類に補正が入れば、その分だけ後ろにずれます。開業日を先に決めて広告の予算を組むと、ここで空転します。ポータルへの出稿の申込みも、免許番号が出てからです。
待つ期間にできることもあります。屋号と取扱い分野を決める。名刺と会社案内の文面を作る。取引で使う書式をそろえる。紹介をもらえそうな相手を書き出す。どれも費用はほとんどかかりません。支出のない作業を、支出だけの期間に寄せるのが基本の形です。
供託の 届出が 遅れると、 免許が 取り消される ことが ある
営業保証金を供託する道では、届出を済ませるまで事業を開始できません(宅地建物取引業法25条5項)。
免許を受けた日から3か月以内に届出がないときは、免許権者から届出をすべき旨の催告がされます(同条6項)。催告を受けてもなお届出がないときは、免許を取り消されることがあります(同条7項)。免許は下りたのに、資金が間に合わない。この形がいちばん損の大きい失敗です。1,000万円の用意に時間がかかりそうなら、免許の申請そのものを後ろにずらす方が安全です(額は同施行令2条の4)。
保証協会に入る道なら、この届出はありません。協会が弁済業務保証金を供託します。代わりに、入会の審査と納付の期日が日程を決めます。申込みから入会までに要する日数は、協会の地方本部ごとに違います。免許の申請書を書き始める頃に一度連絡を取り、日程の目安を聞いておいてください。ここを確かめずに開業日を決めると、また家賃だけが出る月が伸びます。
「免許が下りるまでに開業資金が出ていく順番」の先の進め方は、無料セミナーで整理できます。
供託か 保証協会かで 分かれる 不動産の 開業資金
開業月に出る現金は、供託なら主たる事務所で1,000万円、保証協会なら分担金60万円です(施行令2条の4・7条)。
この選択は、免許の申請とほぼ同じ時期に決まります。先に決めておかないと、総額が二通りのまま動きません。金融機関に相談へ行っても、いくら借りたいのかを言えません。資金の話をひとつに絞るために、最初に片づける分岐です。
1. 開業月に 出る 現金が、 桁で 変わる
差を生んでいるのは、保証の厚みではありません。
営業保証金は、業者が自分で供託所に納めます。保証協会の道では、社員が出し合った分担金を協会がまとめて供託します。取引の相手方から見た還付の枠は、その社員が社員でないとしたら供託すべき営業保証金の額に相当する範囲です(宅地建物取引業法64条の8第1項)。条文はe-Gov法令検索の宅地建物取引業法で読めます。相手方の保護の水準は、どちらの道でも同じ設計です。
納め方にも違いがあります。営業保証金は、金銭のほか一定の有価証券でも供託できます(同法25条3項)。分担金は金銭で納めます。手元に国債などを持っている方には、この違いが効きます。とはいえ、1,000万円分の資産を開業のために固定できるかどうかが、そもそもの分かれ目です。
実務では、保証協会に入る形を選ぶ人が多くなります。自己資金の大半を供託に回すと、広告費も人件費も動かせなくなるからです。それでも供託を選ぶ余地があるのは、年会費や支部の活動といった継続的な関わりを持たない形を望む場合です。どちらが正しいという話ではなく、手元資金の厚さで決まります。
開業月に出る現金は供託なら1000万円、保証協会なら分担金60万円となる
供託と保証協会の開業月に出る現金の違い
| 観点 | 供託 | 保証協会 |
|---|---|---|
| 主たる事務所の額 | 1,000万円 | 60万円 |
| 納め方 | 金銭または一定の有価証券 | 金銭のみ |
| 相手方の保護水準 | 同じ設計 | 同じ設計 |
| 継続的な関わり | 持たない | 年会費や支部の活動あり |
2. 協会に 入ると、 毎年の 会費が 固定費に 乗る
法令が額を決めているのは、分担金までです。
入会金、年会費、支部で使う費用は、協会の地方本部がそれぞれ定めています。同じ協会でも、都道府県が違えば額が違います。全国の相場を一つの数字で言うことはできません。事務所を置く予定の都道府県の本部に、直接尋ねるのが早道です。
尋ねるときは、合計額を聞かないでください。分担金、入会金、年会費、支部の費用、入会時の研修の費用。項目に分けて聞き、それぞれに一度きりか毎年かの印を付けます。合計だけを聞くと、翌年から毎年出る分が埋もれます。年の途中で入会したときの会費の扱いも、あわせて確かめてください。
資金計画の表には、二つの欄で書き写します。開業月に出る額と、毎年の固定費に乗る額です。分担金は前者、年会費は後者です。この区別ができていれば、2年目の収支が崩れません。保証協会の仕組みと加入の流れそのものは、「宅建業の保証協会とは」の記事にまとめています。
供託は有価証券が使えるが、保証協会は金銭のみで毎年の会費が固定費に乗る
供託と保証協会の納め方の違い
| 比べる項目 | 供託 | 保証協会 |
|---|---|---|
| 開業月に出る現金 | 1,000万円 | 60万円 |
| 納めるもの | 営業保証金 | 弁済業務保証金分担金 |
| 納め方 | 自分で供託所に納める | 協会がまとめて供託する |
| 有価証券の利用 | 一定の有価証券でも供託できる | 金銭で納める |
3. 戻ってくる お金は、 運転資金に 数えない
分担金も営業保証金も、廃業すれば手続きを経て戻ります。ただし、その場では戻りません。
納めた側から見ると、廃業を決めた日にそのまま現金化できるお金ではありません。供託した営業保証金を取り戻すには、還付を受けられる立場の人に向けて6か月以上の申出期間を示す公告を先に出します(宅地建物取引業法30条2項)。協会の分担金も、債権の申出を求める公告などを経てから返還されます(同法64条の11)。やめると決めてから口座に戻るまで、半年を超える見込みで資金の表に置いてください。
自己資金300万円で始める計画は、よく見る形です。分担金60万円、入会金、事務所の敷金、会社の設立の費用。ここまで並べると、残りはわずかになります(分担金の額は宅地建物取引業法施行令7条)。失敗する典型のパターンは、この残りを運転資金と呼んでしまうことです。納めたお金は、戻る性質があっても当面は動かせません。運転資金の欄には、一円も書けません。
加入の道にだけある負担もあります。社員の取引で相手方に還付が行われると、協会から還付充当金の納付を通知されます。期限は通知を受けた日から2週間です(同法64条の10)。ここを落とすと社員でいられなくなり、続けて1週間以内に営業保証金を供託しなければなりません(同法64条の15)。起きる確率は高くありませんが、起きたときの額は大きくなります。取引ごとの記録と、苦情が出たときの初動の早さが、そのまま資金の話につながります。
自宅か 賃貸かで 分かれる 開業資金の ケース別総額
総額は、事務所を自宅に置けるか、法人にするか、宅建士を自分で持つかの3つで大きく分かれます。
同じ免許、同じ協会でも、この組み合わせで出る額は別物になります。ケース別に並べると、自分がどこにいるかが分かります。目安の幅を探すより、自分の3つを確定させる方が早く進みます。
1. 自宅の 一室で 始める ケース
家賃の上乗せがない分、最初の山はいちばん低くなります。
ただし、事務所として認められるかは別の問題です。見られるのは二つで、生活の空間や他社の使う部分と明確に区分されていること、継続して業務を行える状態であることです。玄関から居住部分を通らずに入れるか。来客と接する場所が独立しているか。判断は免許権者の運用によります。間取り図を持って窓口に相談する方が、物件を探すより先です。
分譲マンションなら、管理規約も確かめます。住戸を事務所に使うことを禁じている規約は珍しくありません。賃貸なら、貸主の承諾が要ります。承諾が取れないまま申請しても、途中で止まります。
この形で出るのは、免許の申請手数料、分担金と入会金、会社を作るならその費用、什器と通信です。運転資金は生活費と重なりますが、別に数えてください。家計から事業の支出を出し続けると、どこで赤字になっているかが見えなくなります。事業用の口座を分けるところから始めるのが確実です。
自宅兼事務所は生活空間との明確な区分や独立した出入口が求められる
自宅を事務所にする場合の確認ポイント
生活空間との区分
生活の空間や他社の使う部分と明確に区分されているか。
独立した出入口
玄関から居住部分を通らずに事務所へ入れるか。
来客対応の場所
来客と接する場所が独立しているか。
規約と承諾の確認
分譲の管理規約や賃貸の貸主の承諾で事務所利用が認められているか。
2. 賃貸の 事務所を 借りる ケース
敷金、礼金、仲介手数料、前家賃、内装、什器。契約の月に、家賃の数か月分が一度に出ます。
居抜きなら内装の費用は下がります。保証会社の利用を求められる物件では、初回の保証料も出ます。看板の製作と取り付けを貸主の承諾の下で行う場合、その費用もここに入ります。路面店にするか、上階の一室にするかで、金額は大きく動きます。反響を店頭から取る予定がないなら、路面である必要はありません。
人を雇うなら、ここに人件費が乗ります。専任の宅地建物取引士の数は、その事務所で業務に従事する者の5分の1以上と決められています(宅地建物取引業法31条の3第1項・施行規則15条の5の3)。数える単位は会社の全体ではなく、事務所です。そのため二拠点目を開くたびに、分担金30万円と常勤の資格者の給与が同じ月に増えます(額は同施行令7条)。支店を出すのは売上の形が見えてからにした方が、固定費の山は低いままで済みます。
賃貸事務所では敷金や礼金のほか、内装や什器などの費用が一度に出る
賃貸事務所を借りる際に出る初期費用
| 初期費用の項目 | 発生する条件・特徴 |
|---|---|
| 敷金・礼金・前家賃など | 契約の月に家賃の数か月分が一度に出る |
| 内装・什器 | 居抜き物件なら内装の費用は下がる |
| 初回の保証料 | 保証会社の利用を求められる物件で出る |
| 看板の製作と取り付け | 貸主の承諾の下で行う場合に出る |
3. 大家が 賃貸から 売買に 広げる ケース
自分の物件を自分で貸すだけなら、免許も保証協会も要りません。
免許が要るのは、宅地や建物の売買・交換を自ら業として行う場合です。売買・交換・貸借の代理や媒介を、業として反復継続して行う場合も同じです(宅地建物取引業法2条2号・3条1項)。この線を越えるかどうかが先で、資金の話はその後になります。迷う事例は、始める前に免許権者の窓口で事情を説明しておくのが確実です。
他人の免許を借りて始める道はありません。宅建業者が自己の名義をもって他人に宅建業を営ませることは、禁じられています(同法13条1項)。無免許での営業(12条1項違反)と名義貸し(13条1項違反)には、3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金、またはその併科が定められています(同法79条)。開業資金を抑える方法として検討できるものではありません。
法人にするか個人で始めるかも、総額を分けます。宅地建物取引業者は、令和6年度末で132,291業者です。法人が119,902、個人が12,389で、11年連続で増えています(国土交通省の宅地建物取引業者数等の調査結果)。個人で始める道も、数の上では残っています。個人なら設立の登記の費用は出ません。一方で、法人でなければ取引をしないという相手もいます。融資の受けやすさと、取引先の与信の見方で決めてください。
いま所有している物件を売買の事業に載せ替えるときの段取りは、「大家が宅建業免許を取る5つの理由」の記事に書いています。自己資金の作り方から考え直したい方は、「不動産投資の融資が通らない大家へ」の記事も合わせて見てください。
「自宅か賃貸かで分かれる開業資金のケース別総額」の先の進め方は、無料セミナーで整理できます。
不動産の 開業資金を 用意する 順番①事務所と 宅建士と 会社
先に固めるのは事務所と専任の宅地建物取引士です。ここが決まらないと、総額も申請先も決まりません。
免許の申請書を開く前に、埋まっていなければならない欄があります。事務所の所在地と、専任の宅地建物取引士の氏名です。この二つが空欄のままでは、資金計画も止まったままになります。
1. 事務所の 要件を 窓口で 確かめてから、 契約する
物件を決める前に、免許権者の窓口へ間取り図を持っていきます。
自宅兼事務所の扱いは、免許権者の運用に幅があります。同じような間取りでも、判断が分かれることがあります。契約を先に済ませてから相談すると、やり直しの費用が敷金ごと消えます。相談は無料で、費用が出る前に済ませられる数少ない工程です。
確かめる点は、おおむね決まっています。独立した出入口があるか。他社や居住部分と明確に区分されているか。継続して業務を行える設備を置けるか。写真の撮り方や図面の書き方まで手引に載っていることが多いので、申請先の手引を先に取り寄せてください。手引は窓口で配布されるほか、自治体のサイトから取得できます。
申請先は、事務所を置く都道府県で決まります。事務所を2以上の都道府県に置く計画なら、国土交通大臣免許になります。国土交通省の免許制度の案内によると、大臣免許の新規は登録免許税9万円、更新は手数料3万3千円です。知事免許と大臣免許では、納める先も額も違います。二県目の計画があるなら、開業の前に区分を確かめておいてください。
手引の取り寄せ、契約前の窓口相談、出入口と区分、業務設備の4点を事務所の契約前に確かめる
事務所を契約する前に確かめること
手引の取り寄せ
写真の撮り方や図面の書き方が載る手引を窓口やサイトで取得する。
契約前の窓口相談
物件を契約する前に間取り図を持ち、無料で窓口に相談する。
出入口と区分の確認
独立した出入口があり、他社や居住部分と明確に区分されているか。
業務設備の確認
継続して業務を行える設備を置けるか確かめる。
2. 専任の 宅地建物取引士を 決め、 会社の 設立を 進める
自分が専任になれるなら、人件費の欄は空のままにできます。
合格証が届いただけでは、宅地建物取引士として登録はできません。実務の経験が2年以上あること、またはこれと同等以上の能力を国土交通大臣に認められたことが条件になります(宅地建物取引業法18条1項・施行規則13条の15)。経験の年数が足りないときは、登録実務講習を修了して補います。受講料は実施機関ごとに異なるため、申し込む先の案内で確かめてください。
登録と宅地建物取引士証の交付は、別の手続きです。証の交付まで終えて、はじめて専任として数えられます。手数料の額と法定講習の要否は、登録を受ける都道府県の案内に載っています。合格から開業までの並びは、「宅建合格後にやること」の記事にまとめています。
試験がこれからの方は、開業の月を試験の日程から逆算することになります。受験手数料は8,200円で、令和7年度は245,462人が受験し、45,821人が合格、合格率は18.7%でした(出典:一般財団法人不動産適正取引推進機構の令和7年度宅地建物取引士資格試験の結果および受験案内)。発表を受けてから登録を済ませ、取引士証が手元に届くまでの日数も足して見てください。
自分が宅建士でないなら、雇うか、開業を後ろにずらすかの二択です。専任は常勤が前提で、他社に勤めながら名前だけを置くことはできません。副業のまま始める方は、自分が専任になれるかを最初に確かめてください。探し方と条件は、「不動産の開業は資格なしでできる?専任宅建士の探し方」の記事で扱っています。
会社を作るなら、目的に宅地建物取引業を入れます。ここが抜けていると、免許の申請の前に定款の変更が要ります。変更には、登記の費用がもう一度かかります。設立の前に、免許の手引で目的の書き方を確かめておいてください。
物件を契約する前に免許権者の窓口で間取り図を見せて要件を確かめる
事務所の要件確認から契約までの手順
- 1
手引の取り寄せ
申請先の手引を取得し、写真や図面の書き方を把握する
- 2
窓口での事前相談
物件を契約する前に、間取り図を持参して窓口へ行く
- 3
事務所要件の確認
出入口の独立性や居住部分との区分などを確かめる
- 4
物件の契約
要件を満たすと確認できた後に、事務所を契約する
開業資金を 出す順番②免許の 申請と 保証協会の 入会
免許の申請手数料を納め、協会の審査を経て分担金を納めます。足りないときの手当ては、その前に決めます。

書類がそろうと、支払いの期日が具体的な日付に変わります。ここから先は、金額より日付の管理になります。同じ週に二つの納付が重なっていないか、先に確かめてください。
1. 免許を 申請し、 手数料と 書類の 費用を 出す
申請手数料の額は、申請先と申請の方法で変わります。
東京都で申請するなら、手数料は出し方で変わります。電子申請は新規・更新とも26,500円です(東京都の宅地建物取引業免許の電子申請)。紙の申請書なら3万3千円を窓口で現金により納めると、東京都「宅地建物取引業免許申請の手引」に書かれています。ほかの道府県は額も納め方も別なので、資金の表には自分の申請先の手引の額を入れてください。
手数料のほかに、書類をそろえる費用も出ます。登記事項証明書、身分証明書、登記されていないことの証明書、納税証明書。役員が多いほど枚数が増え、取り寄せに動く回数も増えます。本籍地が遠い役員がいると、郵送のやり取りで日数がかかります。書類の有効期間にも定めがあるので、取り寄せの順番を間違えると取り直しになります。
行政書士に依頼するか、自分でやるか。コストの比較は、報酬額と自分の時間の両方で行います。書類の収集、手引の読み込み、窓口とのやり取り。補正が入れば、平日の昼間に動く回数が増えます。会社員のまま準備するなら、その回数を取れるかどうかが分かれ目です。報酬の額は事務所ごとに違うため、2社以上から見積りを取って比べてください。見積りには、書類の取り寄せの実費が含まれるかどうかも書いてもらいます。
行政書士に依頼すると報酬はかかるが平日に窓口へ動く回数を減らせる
免許申請を自分で行う場合と専門家に頼む場合
| 観点 | 自分で申請 | 行政書士に依頼 |
|---|---|---|
| かかる費用 | 実費のみ | 報酬額と実費 |
| 平日に動く回数 | 多い(補正が入ればさらに増える) | 抑えられる |
| 書類収集・手引の読込 | 自分で行う | 任せられる |
2. 開業資金が 足りない ときの 資金調達と、 費用を 抑える 実践ポイント
足りないと分かったときの選択肢は、額を増やすか、出る額を減らすか、時期をずらすかの3つです。
資金調達の方法は、大きく3つに分かれます。日本政策金融公庫の創業向けの融資。民間金融機関の融資と、信用保証協会の保証を付けた融資。自治体が用意する制度融資です。公庫は新たに事業を始める方や事業開始後まもない方向けの融資を扱っています(日本政策金融公庫の創業向け融資の案内による)。要件と条件は制度ごとに違うので、支店の窓口で確かめてください。制度融資は、利子や保証料の一部を自治体が補助する形が多く、募集の条件は自治体ごとに違います。事務所を置く市区町村の産業振興の窓口が入口になります。
どの道でも見られるのは、自己資金と事業の計画です。創業の融資では、自己資金の割合が審査の材料になります。分担金や敷金で使い切った後に申し込むより、使う前に相談した方が話は進みます。計画書には、最初の入金が何か月目になるかを書きます。その根拠を説明できるかどうかが、資料の説得力を決めます。
出る額を減らす実践ポイントは、次の場所に集まっています。
- 自宅の一室を事務所にできるかを、物件を探す前に窓口で確かめる
- 営業保証金の供託ではなく保証協会を選び、開業月の現金を分担金に抑える
- 定款を電子で作り、紙の定款にかかる印紙税の分を出さない
- 居抜きの物件を選び、内装の工事の範囲を狭める
- 免許の申請を自分で行い、報酬の分を運転資金に回す
- 事務所の契約を免許の申請の直前まで引き寄せ、家賃だけが出る月数を減らす
削ってはいけない場所もあります。運転資金と、事務所の要件です。前者を削ると、営業を続ける月数が足りなくなります。後者を削ると、そもそも免許が下りません。広告費も、開業の直後だけは削りにくい費用です。反響の出どころが一つもない状態で始めると、固定費だけが走ります。
時期をずらす選択も、立派な手当てです。半年待って自己資金が積み上がるなら、待った方が総額は安くなります。家賃だけが出る月数が減り、融資の相談でも自己資金の欄が変わります。開業を遅らせることは、負けではありません。資金の山を低くするための、数少ない有効な手です。
「開業資金を出す順番②免許の申請と保証協会の入会」の先の進め方は、無料セミナーで整理できます。
不動産の 開業資金を リアサポで 確かめる こと
無料セミナーでは総額を断定せず、総額が分かれる条件を影響の大きい順に一つずつ確かめます。

2022年秋に始めた当社のサービスがリアサポで、宅建業の開業と経営を支援しています。無料セミナーはオンラインで行い、約3時間かけて開業の順番と費用の全体像を整理します。当社のサービス説明会を兼ねた場です。
総額が 分かれる 条件を、 影響の 大きい順に 見る
最初に見るのは、供託か保証協会かです。開業月に出る現金が、ここで桁ごと変わるからです。手元資金がいくらあり、そのうちいくらを固定できるか。この一点で、選べる道が絞られます。
次に、事務所を置ける場所があるかどうかを見ます。自宅で足りるのか、借りる必要があるのか。初期費用と毎月の家賃の両方が、ここで動きます。分譲マンションの規約や賃貸借契約の使用目的は、先に読んでおいてください。
最後に、専任の宅地建物取引士を自分で兼ねられるかを確かめます。雇うなら、人件費が運転資金の月額に乗ります。月額が変われば、必要な運転資金の総額も変わります。この3つが決まれば、総額は幅ではなく数字になります。どれか一つでも決まらないうちは、いくら調べても幅のままです。
供託か協会か、事務所の場所、宅建士の確保の3つが決まると総額が数字になる
開業資金の総額が分かれる3つの条件
- 1
供託か保証協会か
手元資金をいくら固定できるかで、開業月の現金が変わる
- 2
事務所は自宅か賃貸か
自宅で足りるか借りるかで、初期費用と毎月の家賃が動く
- 3
宅建士は自分か雇うか
自分で兼ねられない場合、人件費が運転資金の月額に乗る
リアサポが 向かない 場合
次のような状況の方には、当社の無料セミナーは向きません。
- 免許の申請書類そのものを作ってほしい方。書類の作成と窓口対応は行政書士の仕事で、頼んだ方が早く確実です。
- 事務所の敷金を払うと自己資金が尽きる段階の方。先に自己資金を積む期間を置いた方が、結果として総額は安く済みます。
- 賃貸の管理だけを続け、売買や仲介を業として行う予定のない方。その形なら、免許も保証協会も出番がありません。
- すでに免許を取得し、資金の手当ても済んでいる方。この記事で挙げた条件は、もう確かめ終わっています。
開業の時期そのものを迷っている方は、「不動産で独立するには」の記事で働く年数と年齢の考え方を見てください。看板と集客を外から買う道と比べたい方は、「不動産フランチャイズは加盟すべきか」の記事に固定費の並べ方を書いています。
お問い合わせはメールで受け付けています。セミナーのお申し込みは申込フォームからです。
取引態様:本メディアでは物件の売買・仲介を行いません。記事でご案内する無料セミナー「リアサポ」は、運営会社である当社のサービスです
なお、当社がどのような立場でこのメディアを運営しているかは運営者情報に記載しています。免許番号もそちらでご確認いただけます。
なお、この記事の税務・法務に関する記載は一般的な情報提供であり、個別の事案についての判断ではありません。免許の申請については都道府県の窓口または行政書士、税務や融資については税務署・金融機関または税理士、契約や権利関係については弁護士など、それぞれの専門家にご確認ください。当社は宅建業者であり、税務や法律の代理、免許申請の代行はできません。
「不動産の開業資金をリアサポで確かめること」の先の進め方は、無料セミナーで整理できます。
不動産の 開業資金で 先に 決める 3つの 条件
- 供託か保証協会か。主たる事務所で1,000万円か60万円かで、開業月に出る現金が桁ごと変わります(施行令2条の4・7条)。額は法令が決めているので、交渉の余地はありません。
- 事務所を自宅に置けるか。物件を探す前に窓口で確かめれば、敷金と内装と売上のない月の家賃をまとめて減らせます。契約の後で分かると、敷金が戻らないまま次を探すことになります。
- 運転資金を別枠に置けるか。納めた分担金も敷金も、当面は手元に戻りません。最初の入金までの月数分と、役員報酬を取れるまでの生活費を残してください。
無料セミナー(リアサポ)は、宅建業者である当社が運営しています。総額を言い当てることはしませんが、総額が分かれる条件の洗い出しはご一緒できます。
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宅地建物取引業 東京都知事(1)第107888号 取引態様:本メディアでは物件の売買・仲介を行いません。記事でご案内する無料セミナー「リアサポ」は、運営会社である当社のサービスです
不動産の 開業資金に ついて よく ある 質問
Q1. 不動産の 開業資金は 自己資金100万円でも 足りますか?
主たる事務所の弁済業務保証金分担金だけで60万円です(宅地建物取引業法施行令7条)。ここに協会の入会金と年会費、免許の申請手数料、事務所の費用、会社を作るならその登記の費用が続きます。営業保証金を供託する道は、主たる事務所で1,000万円なので選べません(同施行令2条の4)。100万円で残る運転資金は、ほとんどありません。自宅を事務所にでき、専任の宅地建物取引士が自分で、生活費を別の収入でまかなえる。この三つがそろえば、形の上で届くこともあります。ただし最初の入金までを支える資金は、それとは別に要ります。金額だけで決めず、入金が何か月目になるかを先に数えてください。
Q2. 不動産業を 自営すると 年収は いくらくらいですか?
開業した人の年収を示す公的な統計は見当たらず、当社も受講者の収入のデータを持たないため、額はお示しできません。売上の作りなら説明できます。媒介の報酬には上限があり、400万円超の売買なら代金の3%に6万円を足した額までです(消費税は別。宅地建物取引業法46条1項の国土交通大臣告示)。単価に上限がある以上、売上は成約の件数で決まります。そこから家賃、人件費、広告費、協会の年会費を引いた残りが手元に入ります。件数は商圏と集客の方法で変わるため、開業すれば収入が増えると約束できるものではありません。固定費を12か月分並べ、そこに届くには何件の成約が要るかを逆算してみてください。
Q3. 不動産屋は 個人でも 儲かりますか?
儲かるかどうかを断定はできませんが、個人で続けている業者の数なら分かります。国土交通省の宅地建物取引業者数等の調査結果によると、令和6年度末の宅地建物取引業者は132,291業者で、うち法人が119,902、個人が12,389です。個人で始める利点は、設立の登記の費用が出ないことと、固定費を小さく保ちやすいことです。不利になりやすいのは、融資と取引先の与信です。法人でなければ取引をしないという相手もいます。扱う取引の型と、資金をどこから引くかで決めてください。途中で法人化する道もありますが、免許は個人から法人へ引き継げないため、新規の申請と分担金の納付がやり直しになります。
Q4. 不動産業で 起業するのは 難しいですか?
手続きの難しさと、続ける難しさは別です。手続きの側は、要件がすべて法令と手引に書かれています。事務所、専任の宅地建物取引士、欠格に当たらないこと、保証金の手当て。順に満たせば、免許の要件は満たせます。難しいのは、免許が下りてから最初の入金までを資金で持たせる部分です。国土交通省が公表した令和6年度の宅地建物取引業者に対する監督処分等の状況によると、免許取消は99件、業務停止は16件でした。件数としては多くありませんが、処分は公表されます。手続きの手を抜くと、資金より先に信用が削れます。
Q5. 開業資金が 足りない とき、 どんな 資金調達の 方法が ありますか?
大きく3つあります。日本政策金融公庫の創業向けの融資、民間金融機関の融資や信用保証協会の保証を付けた融資、自治体の制度融資です(日本政策金融公庫)。要件と条件は制度ごとに違うので、窓口で確かめてください。調達のほかに、出る額を減らす手と、時期をずらす手があります。自宅を事務所にする。保証協会を選ぶ。定款を電子で作る。居抜きを選ぶ。これで初期費用は下がります。半年待って自己資金を積めるなら、待つ判断も現実的です。家賃だけが出る月数が減り、融資の相談でも自己資金の欄が変わります。
Q6. 免許の 申請は 行政書士に 頼むのと 自分で やるのとで、 どちらが 得ですか?
金額だけでは決まりません。比べるのは、報酬額と、自分が平日の昼間に動ける回数です。申請では、事務所の写真と図面、役員全員分の証明書、専任の宅地建物取引士の書類がそろいます。補正が入れば、窓口とのやり取りが増えます。会社員のまま準備していて平日に動けないなら、報酬を払って時間を買う判断に合理性があります。時間が取れて書類の量も少ないなら、自分で出して報酬の分を運転資金に回せます。報酬の額は事務所ごとに違うため、2社以上から見積りを取り、実費が含まれるかどうかまで確かめてください。当社は免許申請の代行はできません。
当社の 見方
「開業する上で一番大事なことは何でしょう?」それは「利益」です。もちろん、これは私の考えになるので正解は人それぞれだと考えています。「利益」は会社にとって血液のようなもので、これが無ければ生き残れません。
宅建業は逆に、始めるにあたって一番ネックで必要になるのが運転資金なので、融資も…宅建業者になると、融資特約やローン特約などが相手にされない、いわゆるプロの世界なので、買取再販などの場合には特に、手元に運転資金がどれだけ多くあるかが勝負になります。
使える金融機関が無くなり、仕入れた物件を全て自社で抱える羽目に陥りました。もともと顧客への販売と同時に仕入れ決済を行う、いわゆる中間省略取引で仕入れを行っていたG社は、契約していた物件を仕入れるためのキャッシュがなく、倒産を余儀なくされたのです。
補足(編集部):上の3段落は、利益の話と倒産の事例が当社代表の著書『大家なら!今すぐ不動産業を開業しよう!』(2024年7月)から、運転資金と融資の話が2024年4月10日の公式LINE配信からの抜き出しで、言葉は元のままです。融資を受けられるかどうかや条件は金融機関が決めるため、日本政策金融公庫などの公式の案内で確かめてください。
この記事について
出典(7件・に確認)
- laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000176
- laws.e-gov.go.jp/law/339CO0000000383
- mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000242.html
- mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo16_hh_000001_00105.html
- juutakuseisaku.metro.tokyo.lg.jp/application/491menkyo00-denshishinsei
- mlit.go.jp/report/press/content/001913739.pdf
- jfc.go.jp
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- 第1版公開
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